「使えない」「役立たず」コロナ接触確認アプリにブーイングの嵐

新型コロナウイルス感染確認アプリ「COCOA」の画面

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中、厚生労働省が配布している接触確認アプリ「COCOA」が「役立たず」「登録作業が煩雑過ぎる」「ファーウェイ製のスマホは対象外」とブーイングの嵐となっている。

「一緒に生活していた家族が感染したのに接触通知が届かない」「保健所とのやりとりが面倒過ぎて、登録をあきらめた」などなど。新型コロナの感染者数が爆発的に増えている中でこんなCOCOAへの不満の声が高まっている。

COCOAは昨年6月、内閣官房と厚労省が開発した接触確認アプリで、スマホにアプリをダウンロードして使用する。ブルートゥース機能を用い、他のスマホと1メートル以内で15分以上の接触があった場合、その情報を検知。感染が判明した際、利用者が発症日や検査日をアプリに登録すると、その2日前から「接触」した人に「感染者との接触可能性」が通知される仕組みだ。

厚労省によれば、今月13日までにアプリのダウンロード数は2351万件で、陽性登録件数は7659件。感染が判明した際、利用者は保健所に連絡し、処理番号を発行する必要がある。

「ただでさえコロナに感染して大変な時に保健所に電話して、待たされる。その後、番号を登録するなど、スマホの操作に疎い人には大変」(ある利用者)

また海外から日本に入国する外国人には、COCOAのインストールが要請されている。国民民主党の玉木雄一郎代表は国会で、COCOAが中国のファーウェイ製の最新スマホに対応していないことを問題に挙げた。

「11月末から外国人の入国が増えているが、中国の約半数はファーウェイ社製。要請しても入れようがない」(玉木氏)

厚労省は今後、対応できるように改善するというが遅きに失している。

陽性者数が右肩上がりなのに対し、COCOAのダウンロード数は昨年月末の2066万件から微増にとどまっている。これまで接触通知の総数についても厚労省は、プライバシーの観点から「把握していない」と、お粗末な状況だ。

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