横浜市長選、太田市議が正式に出馬表明 「IRない海浜リゾート」提唱

横浜市長選への出馬を正式に表明した太田正孝氏

 任期満了に伴い今年夏に行われる横浜市長選で、太田正孝市議(75)が15日、無所属で立候補することを正式に表明した。同市長選への出馬表明は初めて。

 太田氏は、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の横浜誘致に反対し、IRのない海浜リゾートを提唱。同日市役所で会見し、「(市の)経費を下げることで、よこしまなカジノで儲(もう)けることをせずに済む。市民の思いを市政に反映させたい」などと出馬理由を語った。

 旧市庁舎の売却計画中止や小学校給食と同様の中学校給食実現などを訴え、常設型の住民投票条例制定にも前向きな考えを示した。

 立憲民主党の党籍を持つが、市会では会派に所属せず無所属として活動している。同党を含む全ての政党に支援を求めるとしつつ、「根本は政党に頼らない。草の根で頑張りたい」と強調。反カジノを掲げる別の候補者が出馬した場合でも、「立候補の取り下げはない。私は不退転だ」と述べた。議員辞職せず、立候補に伴い自動失職となる見通し。

 太田氏は同市磯子区出身。中央大通信教育課程を中退。1979年から市議を11期務めている。

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 立憲民主党県連の青柳陽一郎幹事長は「これから候補者選定を始めるところ。太田氏の会見は県連の方針を著しく逸脱し、到底認められない」と話している。

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