福井県の冬の味覚の王者とも呼ばれる『越前がに』。
越前がには、福井県内で水揚げされたオスのズワイガニのことを指し、全国で唯一の皇室献上ガニでもあります。
今回は、越前がにの生態や歴史を学ぶことができる『越前がにミュージアム』の楽しみ方をご紹介します!
入り口で出迎えてくれるのは大きな越前がに!
人気フォトスポットなので、まずはこちらで記念写真を撮っておきましょう。
越前がにミュージアムの楽しみ方①『越前の海と生き物』
3階建ての越前がにミュージアムは、吹き抜け部分の3階が海岸、1階が越前がにが生息する水深300m付近を表す、越前の海のジオラマになっています。
順番にまわりながら、越前町の海の中がどうなっているのか探検してみましょう。
この辺りはまだ太陽光が届くため、海藻もたくさん生えているんですね。
そして、こちらが1階の水深300mの越前がに生息エリア。
この辺りにはもう太陽光は届きません。
ズワイガニはクモヒトデや生き物の死骸などを主な餌としています。
海の深いところにいるのであまり動くこともなく、浅瀬にいるカニとは違って、たくさん食べる必要はありません。
吹き抜けになっている越前の海を楽しみながら、越前がにや海の生き物について詳しくなっちゃいましょう。
(この後は越前がにミュージアムの楽しみ方を項目ごとに紹介します。順路の順番とは異なりますのでご注意ください。)
越前がにミュージアムの楽しみ方②越前がにを知る
越前がにミュージアムでまず知りたいのは、やっぱり越前がにの生態ですよね。
3階では、越前がに(≒ズワイガニ)の分類や分布がパネルで紹介されています。
1階の『ビックラブシアター』では、越前海岸の地形や越前がにの生態、越前がに漁の様子を大画面で見ることができます。
10分ほどの上映なので気軽に見ることができ、短時間で越前がにのことがある程度わかるのでおすすめ!
そして、もちろん本物の越前がにの展示も!
その中には、なんと『極』の姿もありました。
極とは越前がにの最高級ブランドで、重量1.3kg以上、甲羅幅14.5cm以上、爪幅3cm以上の基準を満たすものです。
例年、漁獲される越前がにの0.05%ほどしか認められないほど希少価値が高く、2017年の初競りでつけられた値段はなんと46万円でした。
さらに、越前がにミュージアムには生態研究室まであるんです。
こちらではズワイガニの成長過程や脱皮を細かく観察していて、室内には赤ちゃんズワイガニもいました。
まるでちっちゃなクモのようにも見えますが、どのような形をしているのか、電子顕微鏡で観察することができます!
越前がにミュージアムの楽しみ方③越前がに漁を知る
越前がにミュージアムでは、越前がに漁の歴史や、昔と今漁法の違いを知ることもできます。
2階にある『かに漁今昔』コーナーでは、昔の漁に使われていた道具を見たり、漁の方法を詳しく知ったりすることができます。
昭和40年ごろまでは、漁から帰ってきた船を一家総出で浜に引き上げていました。
その時に使っていた轆轤という道具を実際に動かすこともできます。
そして、様々なカニの標本などが展示されるクラブハウスにも、漁に関する資料があります。
底引き網漁で行われる越前がに漁は、実際にはこのような仕掛けを使っています。
船に網をつけて走るだけだと思っていましたが、こんなに計算された作りになっているとは驚き!
この網を船から数百m以上も下におろして越前がに漁をしているんだそうです。
絡まったりしないのか気になりますが、絡まらないために、他の船としっかり距離を取るなど細心の注意を払っているそうです。
網が破けたり壊れたりすると、1シーズン漁に出られなくなることもあるため、漁場選びも重要です。
漁業には豪快なイメージがありましたが、繊細で緻密に計算されていることがわかりました。
越前がにミュージアムの楽しみ方④水族館気分を味わう
越前がにミュージアムの1階には、アーチ状の大水槽に囲まれた海遊歩道があります。
まるで水族館みたい!
実はこの水槽にカニはゼロです(笑)
その代わりに越前沖の近海魚がたくさん泳いでいるので、特に釣りが好きな方にとっては馴染み深い魚に出会える場所かも。
海遊歩道の先にあるのは、海の生物たちと触れ合える水槽。
そのほかにも、ムラサキウニ、カサゴ、イシダイなどの生き物と触れ合うことができます。
まるでちっちゃな水族館に来た気分が味わえます。
越前がにミュージアムの楽しみ方⑤さまざまなカニの生態を知る
1階にある『クラブハウス』には、ズワイガニの脱皮した殻の標本や、ズワイガニ以外のカニの標本がたくさん置かれています。
ハサミの力が1t超えの最高級がにや、毒をもつカニなど、世界中のさまざまなカニの標本が展示されています。
越前がにミュージアムの楽しみ方⑥越前がにミュージアムで遊ぶ!
越前がにミュージアム1階にはお絵描きやゲームで大人も子供も遊べるスペースがあります。
漁場を選び、船を操縦しながら網を海に仕掛けてカニをとる『かに漁チャレンジ』は結構難易度が高いので、大人も夢中になってしまいますよ
越前がにの歴史も生態も、漁の仕方も学べて遊べる『越前がにミュージアム』。大人も子供も楽しめること間違いなしなので、越前がにに少しでも興味がある方はぜひ行ってみてください。
各コーナーの詳細や施設情報は以下でご紹介しています。