重量挙げ比嘉成、日本中学新 女子55キロ級「けがの中で」滑らかに

 重量挙げの第29回全九州高校選抜・第1回全九州中学選抜第1日は16日、大分県の三和酒類スポーツセンターで行われた。中学女子55キロ級の比嘉成(大宮)がスナッチ73キロ、トータル160キロの日本中学新を樹立し、優勝した。59キロ級の山里美月(長嶺)はトータル117キロで1位。高校男子67キロ級の永山盛耀(糸満)がジャーク130キロ、トータル226キロの大会新をマークして頂点に立った。73キロ級の新垣璃恩(糸満)はトータル211キロで優勝した。高校女子55キロ級1位の米増希々花(糸満)がスナッチ69キロ、トータル150キロで大会新、ジャークは81キロで大会タイを樹立。2位の與那嶺莉乃(豊見城)がジャーク83キロで大会新、スナッチ67キロ、トータル150キロで大会タイを打ち立てた。45キロ級の大城夢乃(本部)はトータル74キロで制した。

滑らかフォーム記録次々

 スナッチ1本目。比嘉成が申告したのは70キロ。これまでの日本中学記録を5キロ上回るが、自身が49キロ級で持つ中学記録より3キロ軽い。持ち味である滑らかなフォームで難なく成功させ、2本目も「軽かった」と73キロを挙げて記録をさらに更新した。

 6本成功を目標に掲げていたが、スナッチ3本目は前に落とした。「悔しかった。ジャークは3本取る」と気持ちを切り替え、1、2本目を成功。2本目の87キロの成功でトータル160キロも日中新に公認された。昨年12月の大会で両手を負傷し、痛みを抱えていた。「けがをしている中で公認記録を出せたことはうれしい」と及第点を付ける。

 課題も残った。ジャーク3本目で自己ベストの89キロに挑んだが「重さにびびってしまった」とバーベルを胸に乗せられず失敗。「新記録に挑戦できたことはよかった。どんな時でも自分のフォームができるようにしたい」と精神面での成長を求める。

 2月に全日本ジュニア選手権が控える。「スナッチ80キロ、ジャーク90キロ、トータル170キロを狙いたい」とさらなる高みを見据える。

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