スティング、『The Soul Cages』30周年記念版配信。初デジタル化7曲を含む13曲のボートラ収録

1991年にリリースされ、名盤として高い評価を得たスティング(Sting)のサード・アルバム『The Soul Cages』の発売30周年記念デジタル限定デラックス・エディションが、2021年1月15日に配信された。『The Soul Cages』はRIAA(全米レコード協会)にプラチナ認定され、UK、カナダを含む5カ国でアルバム・チャート1位を獲得、全米では2位を記録。タイトル・トラックの「The Soul Cages」は1992年グラミー賞「最優秀ロック・ソング」を受賞している。他にも全米5位、同メインストリーム・ロック・チャートとモダン・ロック・チャートで1位を獲得したリード・シングル「All This Time」や「Mad About You」、「Why Should I Cry For You」などのヒット・シングルを収録している。

このデラックス・エディションには、オリジナル・アルバムの9曲に加え、13曲のボーナス・トラック(リミックス、エクステンデッド・ミックス、スペイン語とイタリア語によるヴァージョン)が収録される。ボーナス・トラックのうち7曲はこれまでダウンロードやストリーミング配信はされておらず、今回が初デジタル化となる。

『The Soul Cages』は、アルバム制作直前に亡くなった父親に捧げたパーソナルな内容を持つアルバムとして知られる。歌詞の大半が繰り返し“航海”をテーマに言葉の海に繰り出して行くのは、船乗りになることに憧れながら生涯を終えた亡き父の夢へのオマージュだ。『The Soul Cages』の根底に流れていた主題を、それから何十年先までもアーティストとしてのスティングは持ち続けることになり、最終的には自身初となるミュージカルで2013年にアルバムが発売された『The Last Ship』の歌と音楽に至っている。2014年に上演された『The Last Ship』の舞台で描かれていたのは、スティングの生まれ故郷イングランドの造船業の繁栄と衰退の物語であった。

『The Soul Cages』はスティングとヒュー・パジャムが共同プロデュース、その後長きにわたってスティングの作品に欠かせない存在となったドミニク・ミラー(G)が初参加、そしてデヴィッド・サンシャス(Key)、今は亡きケニー・カークランド(Key)、ブランフォード・マルサリス(Sax)、マヌ・カチェ(Ds)という世界的な敏腕ミュージシャンが参加している。

また、スティングは来たる3月19日にニュー・アルバム『Duets』をリリースする。これまでに発表してきた数多くのデュエットやコラボレーションから選曲して1枚のアルバムにまとめたもので、イタリアのスーパースター ズッケロとの「September」、ライ・ミュージックのシンガー シェブ・マミとの「Desert Rose」、エリック・クラプトンとの「 It’s Probably Me」、一緒に制作したアルバム『44/876』がグラミー賞を受賞したシャギーとの「Don’t Make Me Wait」、日本の映画『阿修羅城の瞳』に提供されたハービー・ハンコックとの「My Funny Valentine」、そしてメアリー・J.ブライジ、アニー・レノックス、シャルル・アズナヴール、ミレーヌ・ファルメール、メロディ・ガルドー、GASHIらとの曲などが収録される。

ジャンルも言語も世代も超えたコラボレーションによってオリジナルとはまた別の魅力を纏う名曲の数々を堪能し、幅広い音楽性と先進性を示してきたスティングをあらためて知る1枚となる。

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スティング『The Soul Cages (Expanded Edition)』
2021年1月15日配信

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