ABCテレビがインサイダー疑惑の管理職を懲戒解雇 山本社長は「法的措置考えていない」

ABCテレビ・山本社長

ABCテレビの山本晋也社長(64)が19日、オンラインで新春社長会見を行った。

同局は、インサイダー取引をしたとして金融商品取引法違反の疑いで課徴金納付の勧告対象とされた50代の男性管理職社員を同日付で懲戒解雇処分にしたと発表した。社内の聞き取りに対し、おおむね事実と認めたという。

山本社長は「視聴者をはじめとする関係者の方々に多大なるご迷惑をお掛けしたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪。再発防止に向け、社内体制や研修内容の見直しを行い、社員教育の徹底を行うとしたが、役員・上司の監督責任を問うことや、当該社員への法的措置の検討については「今のところは考えていない」とした。

証券取引等監視委員会によると、社員はABCの持ち株会社移行に伴い、公表前に重要事実を知人に伝達し、知人が同社株の売買で利益を得るなどした。監視委は社員と知人の2人に課徴金計約750万円を納付させるよう金融庁に勧告していた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社