立民は蓮舫氏の非常識ツイートに注意や処分なし 吉川沙織が自民に謝罪

蓮舫氏

立憲民主党(枝野幸男代表)は19日、蓮舫代表代行(53)が菅義偉首相(72)の施政方針演説の原稿を18日にツイッターで公開した件について、党としての注意や処分などをしない方針を決めた。

蓮舫氏は、衆議院本会議での菅総理の施政方針演説が行われる4時間ほど前の午前10時過ぎに「菅総理の施政方針演説、原稿です。今日午後、衆参両院で菅総理が原稿を読み上げられますが、どれだけの思いを込めた話し方をされるのか」などと原稿の一部の画像とともに投稿した。

ネット上で批判された蓮舫氏は「内閣総務官室に確認、取り扱いに関するしばりは特段なく、便宜上配布するとのこと。本会議、予算委員会、各委員会での質問に不可欠な原稿です」と弁明していたが、その後、なんの説明もなく削除し、さらに波紋を広げた。

政府にとって与野党議員に配布した原稿が施政方針演説をする前に公開されるのは想定外だった。加藤勝信官房長官(65)は、この日の会見で「国会での審議に資するため、事前に与野党、各会派に(原稿を)配布している」と話し、蓮舫氏に苦言を呈した。

自民党は蓮舫氏の行為が「信義に反する」として、ツイッターの削除と謝罪を強く要求。最終的に立民の吉川沙織野党筆頭理事(44)が「こうしたことが発生したことは、誠に申し訳ない」と頭を下げて謝罪した。

また、蓮舫氏は報道陣の取材に応じようとはしなかった。

立民はどう受け止めたのか。福山哲郎幹事長(59)は会見で「議運で吉川氏が申し上げた通りです。それ以上でもそれ以下でもありません。自民党も含めて、いろいろな議論がされています」とした。

立民は昨年4月、緊急事態宣言の最中、東京・歌舞伎町の風俗店に行っていたことが週刊誌にすっぱ抜かれた高井崇志衆院議員(51)を「議員辞職に値する無責任な行動」として、離党届を受理せず除籍処分にした。今回の蓮舫氏のケースはどうなのか? 福山氏は今後のSNS運用など党として指示を出したり注意することがあるのか?の問いに「何もありません。ただ私としては蓮舫さん、吉川さんとも話している」とだけコメント。今回の対応は、有権者にとって不満を残すことになるのが予想される。

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