「ヤンキースと田中将大はまだ連絡を取り合っている」 メジャー情報通は残留可能性に含み

去就が注目される田中将大

まだ様子を見る必要性があるのか――。ヤンキースからFAとなっている田中将大投手(32)の古巣復帰が現実味を帯びている。

仙台市内で18日に行われたコーチ会議後、楽天・石井GM兼監督がオンライン取材で去就未定の田中について「もし選択が日本ということになれば、もちろんウチが帰ってきてほしいと言わない理由はない。ぜひとも仙台で、また東北でプレーしてほしいなと思います」と発言。昨年10月に既報した通り、8年ぶりに田中がクリムゾンレッドのユニホームに袖を通す可能性がにわかに高まってきた。

残留濃厚とみられていたヤンキースはDJ・ラメーヒュー内野手と6年9000万ドル(約93億6000万円)で再契約し、さらにレンジャーズからFAとなっていたサイ・ヤング賞を2度獲得したコリー・クルーバー投手と1年1100万ドル(約11億4000万円)で合意。巨額案件を伴う〝優先事項〟との契約が重なったため、複数の米メディアによるとぜいたく税がかからないようにするには残りの編成資金を260万ドル(約2億7000万円)から900万ドル(約9億3000万円)程度に抑えなければならないという。こうした背景に石井GM兼監督の直接ラブコールも加わり、田中の去就に関して日米メディアは「ヤンキース退団、楽天復帰の可能性」を大々的に唱え始めている。

しかし、情報通として名高いMLBネットワークのジョン・ヘイマン記者は19日に更新したツイッターで「ヤンキースと田中将大はまだ連絡を取り合っている」と書き込んだ。その後は「しかし、彼が他の場所で投げる可能性は十分にあるようだ。日本(楽天)は強い関心があり、もっと大きな巨額の契約を結ぶ可能性がある」とつづりながらも、田中側とNYのコンタクトが途絶えていないことをほのめかしている。

ア・リーグの球団関係者も「田中サイドが〝第一〟と考えているのは、あくまでもMLBだろう」と指摘し、こう続けている。「田中に関しては米メディアで『1年1500~2000万ドル(約15億5000万円~20億7000万円)の契約を望んでいる』と報じられていたが、本人の意向はカネじゃない。希望額を下げてでもMLBでということになるのではないか。獲得に動いているパドレスはもちろん、水面下の他の球団も急浮上することだってあり得る。『ぜいたく税がかかってでも田中を残せ』とNYメディアは未だ騒いでいるし、ヤンキースの残留の可能性もゼロになったわけではない」

いずれにせよ、日米の田中争奪戦が激化することは必至。果たして、どの球団でプレーすることになるのか。

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