EWC:スズキ、ヨシムラSERT Motulのライダーラインアップを今週中に発表。渡辺一樹の起用は?

©株式会社サンズ

 1月18日、スズキは2021年シーズンからFIM世界耐久選手権(EWC)に参戦する『ヨシムラSERT Motul』のライダーラインアップを今週中にアナウンスすると発表した。

 ヨシムラSERT Motulは、1978年に初開催された鈴鹿8耐の第1回大会と1980年、2007年、2009年の4度の優勝を経験している日本の名門チームであるヨシムラと、EWCにレギュラー参戦しており、シリーズ最多の16度のタイトルを保持しているフランスのチーム、Suzuki Endurance Racing Team(SERT)の合同チームだ。

 ヨシムラとSERTがタッグを組みEWCにフル参戦することは2020年10月31日に発表されたが、その参戦発表ではライダーラインアップは明かされなかった。そして、今回ライダーラインアップを今週中に発表することを明らかにした。

■世界耐久に向けて準備を進めた2020年
 ヨシムラサイドからすれば、近年はPowered by YOSHIMURAとしてSERTにエキゾーストシステムの供給を行っており、2020年のレース活動としては全日本ロードレース選手権の第1戦SUGOと最終戦鈴鹿に渡辺一樹を擁しスポット参戦した。

 渡辺は8月9~10日に開催された第1戦SUGOの際に「今年(2020年)はヨシムラの開発ライダーです。全日本ロードで作り上げたマシンが、鈴鹿8耐(仕様)のベースになるので、今回のレースも基本的にテストとして参戦しました」とあくまでも鈴鹿8耐の参戦を重視してスズキGSX-R1000を走らせたことを語った。

「レースで結果を残すためというよりは、鈴鹿8耐を考えてどのようにバイクを作っていくか、そのなかで他のチームやバイクと比較する場という意味で(全日本ロードは)すごく有用になります」

渡辺一樹(YOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACING)/2020年全日本ロード最終戦鈴鹿 JSB1000

 10月31日~11月1日の最終戦鈴鹿にもスポット参戦した渡辺は、ヨシムラSERT MotulがEWCへの参戦を発表した後に「24時間レースも含めて開発していました」とコメントした。

「第1戦SUGOに出た時と比べると、より細かい部分のアジャストをさせてもらったところがあります。SUGOでは耐久レースに向けて新しいパーツを試しながら走っていた状況でしたが、鈴鹿ではひとつのパッケージにして持ち込みました」

「パッケージとして悪くなく、初日から手ごたえがあり、それがうまくハマってヤマハファクトリーに着いていけました。一時期までは、まったく違うパッケージの組み立てをチームで考えていましたが、時間的な制限もあり、全日本ロードで実績があり、スプリントレースでも作り上げてきていたマシンをより完成度を上げて持ってきました」

「エンジンもバージョンアップしていて、車体もグレードアップしています。複数のライダーが乗り同じサーキットでも昼夜乗る耐久レースで、いろんなコンディションに対応できることを念頭に置きながら開発をしていました。誰が乗っても乗りやすいバイクを作ってきているつもりです」

「それが結果的にスピードに繋がってきています」という通り、耐久仕様のマシンとはいえ、スプリントレースの第1戦SUGOのレース2と最終戦鈴鹿の両レースの3度で3位表彰台を獲得した。

渡辺一樹(YOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACING)/2020年全日本ロード最終戦鈴鹿 JSB1000

 また、EWCに参戦するライダーラインアップについて聞くと「当然話はしていますが、現状の可能性としては高くありません」と語った。

「今(2020年11月)のところ僕に関してはまったくの白紙です。2021年にどこで走るのかも含めてまったく決まっていません。もちろん過去に世界戦に参戦した時に悔しい思いをしたというか、ライダーの実力もあるつもりで世界戦に出たなかで、それ以外の要素でなかなか結果を残すことができませんした」

「改めてメーカーとしてレースに参戦するというところに自分のポジションを作れればよかったですが、今回に関しては力不足だったのかなというのが現状のポジションいった感じですね」

 EWCは2~3人組みで戦われるが、スズキは4人のライダーを発表するという。テスト段階で4人を起用してレース前に最適な布陣を選択することや、ラウンドごとにライダーが変更されることもあるため不思議ではないが、日本人ライダーの渡辺が起用されるか、鈴鹿8耐で走ることになるのか発表を待ちたい。

渡辺一樹(YOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACING)/2020年全日本ロード最終戦鈴鹿 JSB1000

この記事はいかがでしたか?