ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会をレガシー(遺産)として次世代につなげようと、決勝の舞台となった横浜市がラグビー専用の練習場を新たに整備することが19日、市関係者への取材で分かった。2021年度当初予算案に設計費など計約2500万円を計上した。
市関係者によると、新たな練習場は、決勝戦を含む計6試合が行われた日産スタジアムがある港北区内への設置を想定。21年度は施設の設計に着手し、22年度は芝生化の工事を行う考えで、ラグビーの新たな「聖地」を目指す。
国内にはラグビー専用のグラウンドは少なく、大半はサッカーやアメリカンフットボールと兼用の多目的グラウンド。競技のたびにH形のゴールポストを設置する必要があることから、ラガーマンや愛好家からは専用の練習場を求める声が高まっていた。
県ラグビー協会などは、W杯をきっかけに競技人口を増やそうと県内スクールで受け皿づくりを進めており、市も今回の新たな練習場整備に合わせ、さまざまな取り組みを行う方針。
子どもを中心としたラグビー体験や観戦の機会を提供するほか、トップレベルの試合の誘致や開催を支援することで、市民の“ラグビー熱”を高めていく考えだ。