コロナ感染者らへ寄り添いリボン手作り 木花中生

コロナ禍による差別の根絶を願い、シトラスリボンを手作りした木花中生

 宮崎市の木花中(矢野義継校長、308人)が、医療従事者やコロナ感染者に寄り添う活動「シトラスリボンプロジェクト」に取り組んでいる。生徒一人一人がクラフトテープを結んで作ったリボンをかばんに付け、差別や偏見の根絶に向けたメッセージを発信している。
 プロジェクトは愛媛県の有志が始めた取り組みで、同県特産のかんきつ類にちなんで名付けられた。地域、家庭、職場(学校)を表す三つのリボンを示すことで、これらが一体となって医療従事者や感染者に寄り添う気持ちを伝える。
 同校の生徒たちは昨年11月から、道徳の授業の中でコロナ禍によって生じるいじめなどについて考えてきた。リボン作りは総まとめとして、8日に全クラスで実施した。
 生徒会役員が各クラスで作り方を説明。生徒たちはリボンにストラップを付けるなどした後、それぞれのかばんに結んだ。
 2年の魏結海(ぎ・ゆいか)さん(14)は「新聞などを見て医療従事者やその家族が嫌がらせを受けている事例を知り、胸が痛んだ。このリボンを見るたびに差別はいけないと思うようにする」と決意。生徒会長で2年の井ノ上陽司さん(14)も「リボンを身に着けることで、木花中生徒の思いを地域に伝えたい」と抱負を語った。

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