【大阪国際女子マラソン】緊急事態宣言下で大会初の周回コースに変更

一山麻緒

日本陸上競技連盟は21日、大阪国際女子マラソン(31日号砲)のコースを今大会に限って「1周2・8キロの長居公園内(大阪市)を約15周」に変更すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の発令を受けた措置で、周回コースは第1回大会(1982年)以来初めてとなる。

今大会には東京五輪内定の一山麻緒(23=ワコール)、前田穂南(24=天満屋)らが出場。コロナ感染のリスクが懸念される中、大会主催者は例年より厳しい資格記録を設けて参加者を制限し、発着地の予定だったヤンマースタジアム長居を無観客にするなど対策を講じてきた。

しかし、安全な開催という観点から、公道使用には限界があった。主催者は「公道を使用するコースでは、御堂筋をはじめとする沿道の大規模な交通規制が密集や密接といった感染リスクの拡大を誘発する可能性があります。府民の皆さま、そして沿道に立つ予定だった2000人を超えるボランティアの方々の安全を確保するために、さらなる策を講じる必要があると判断して方法を検討した結果、大阪市をはじめ関係の皆様のご協力もいただき、公道を使用せず長居公園内で開催するという結論に至りました」と書面でコメントした。

具体的には、長居公園内のコース上からスタートし、約15周した後にヤンマースタジアム長居でフィニッシュ。主催者によれば「日本陸連による距離の計測およびWA(世界陸連)による認証も済んでおり、記録も公認されます」という。

なお、今回の緊急事態宣言の措置としては、最大5000人かつ収容率50%以下の制限内で、十分な感染防止策を講じればイベントを開催することが認められている。

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