【初場所】翠富士が〝巨漢〟碧山破り7勝目「死ぬんじゃないかと…」

土俵に上がるのも決死の覚悟が必要ということか。大相撲初場所12日目(21日、東京・両国国技館)、幕内翠富士(24=伊勢ヶ浜)は幕内碧山(34=春日野)を肩透かしで破って7勝目を挙げ、勝ち越しに王手をかけた。

取組後、白星を挙げた力士とは思えないような、こわばった表情で切り出した。

「昨日から碧山関が怖くて怖くて、ビビッてました。バチバチ突き押しでくるし、死ぬんじゃないかと思いました」

171センチ、114キロという小兵にとって、191センチ、188キロの碧山はまさに〝ぶ厚い壁〟。立ち合いから突き押しで体を起こされ、激しい突っ張りも受けた。だが何とか踏ん張り、最後は右からの得意の肩透かしで巨漢を土俵に這わせた。

「突っ張り、めちゃくちゃ痛かったです。口の中も切れましたし、体も傷だらけ。とにかく重かったですが、勝ててよかった」。苦笑いを浮かべながらも、新入幕での勝ち越しに向けて気持ちを引き締めた。

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