パックン 大統領就任式の現地報道に「保守系メディアが〝弱いリーダー〟になると煽っている」

パックン

タレントの「パックン」ことパトリック・ハーラン(50)が21日、「報道1930」(BS TBS)に出演し、ジョー・バイデン米新大統領の就任式についてコメントした。

現地時間20日に行われた式典の就任演説で、バイデン新大統領は「意見の不一致が国の分裂につながってはいけない」などと時間の大半を国民の融和を訴えるために費やした。

これにパックンは「一方的に団結はできない。相手も迎えに来てくれないといけない」と指摘。この日はずっと現地の保守系メディアの報道を見ていたといい「どういう風に伝えているかというと、バイデン演説を見てない人は必ず誤解するような伝え方」と指摘した。

例えば、演説中にはドナルド・トランプ前大統領の名前は一度も出てきていないが、「白人至上主義の頭角は危険」「人種差別は撲滅しなければならない」というメッセージがあった。

これについて「保守派メディアは『バイデンはトランプ支持者は白人至上主義者だ、差別主義者だと言っている』と報じている。一回も『トランプ』と言ってないのに、いかにもそう言ったかのように伝えてるんです。そうすると、もちろん見てる方は怒りますよね。『お前何でそんなこと思ってんだ』と」とパックン。

さらに「一番驚いたのは、州兵の厳重警備を見て、FOXニュースのコメンテーターのひとりは『見てくださいよこの厳重警備。トランプが就任したときこんなのいなかったよ。何? バイデンってそんなに弱いのか? ビビりなのか?』と。暴動を起こしたトランプ支持者がいるから厳重警備が必要なんですけど、その事実を全く無視して、バイデンが〝弱いリーダー〟になると煽っている。誤解を招きかねないというか、計算して誤解を招こうしている」と解説した。

それを踏まえ、バイデン大統領が目指す国民融和は「(メディアの)伝え方が大きなハードルになると思う」とパックンは分析した。

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