給食費など800万円着服 大村・学校給食会職員 市が処分検討

 長崎県大村市は21日、市学校給食会の50代女性職員が、2018年度から20年度にわたり、同会運営費や市立小中学校の給食費の口座から計約800万円を不正に引き出し、着服していたと発表した。職員は「生活資金に使った」などと着服を認め、全額返還する意向を示しているという。17年度以前の分についても調査を進め、刑事告訴も含め今後、処分を検討するとしている。
 市によると、同会は市が業務委託している任意団体で、小中学校給食の食材購入などの業務を担っている。女性職員は11年6月以降、1人で経理を担当。同会の運営費を一時的に食材購入費に充てたことを装ったり、業者と取引があったように見せかけたりして、60回以上にわたり現金を引き出した。その際、同会のはんこを無断で押していたという。本年度から複式簿記化したことに伴い、税理士に帳簿などの確認を依頼したことから発覚した。
 市役所で会見した園田裕史市長は「子どもたちの給食に関するお金が着服されたことは遺憾であり、再発防止に取り組む」と陳謝。預金通帳やはんこの施錠管理徹底、チェック体制の強化など再発防止策に取り組むとした。


© 株式会社長崎新聞社