乗っ込みチヌの季節到来

 釣り用語で「乗っ込み」とは、魚が産卵のために深場から浅場へと群れで寄ってくることで、この時季に釣れるチヌを「乗っ込みチヌ」と呼ぶ。この時季は餌を荒食いすることが多く、大型が釣れたり、数が釣れたりする可能性が高くなるので、チヌ釣り師にとって待望の季節となる。沖縄県の乗っ込みチヌシーズンは12~4月ごろで、地域やポイント、水温によって微妙に時期が異なる。

 1月14日にGFGの川端勝巳さんから乗っ込みチヌの取材依頼があり、同行取材。ポイントは西崎一文字の通称「なべ堤」。毎年多くのチヌ釣り大会が開催されている西崎港内の沖堤防で、午前8時に渡った。

 参加者4人は思い思いのポイントで釣りを開始。当日はチヌ釣りには良くないとされる穏やかな天気で心配したが、釣りを開始して2流し目にチヌをヒットさせたのは旧船着き場近くで竿を出していた川端さんで、32.3センチのチヌを釣り上げた。その後も仕掛けを遠投し、海底を引きずるイメージで誘いをかけ、37センチの良型と32センチを釣り上げた。

 川端さんの3匹に続いてチヌを連発させたのが、フカセ釣りの名手の赤嶺弘文さん。ゆっくりと仕掛けを沈め海底を丹念に探って32~37センチのチヌ4匹を釣り上げた。乗っ込みチヌはこれから最盛期を迎える。

 釣り具のぞうさん(電話)098(995)3117(おきなわ釣り王国社・仲栄真修)

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