職員クラスター 壱岐市長「大きく反省」 懇親会に批判の声

取材に反省の言葉を述べる白川市長=壱岐市役所郷ノ浦庁舎

 壱岐市の白川博一市長は22日、取材に対し、先月18日に市議会と市の懇親会が同市芦辺町の旅館であり市幹部と市議ら計30人が出席したと明かし、「8月26日以降、(新型コロナの)感染者が発生していなかったため気の緩みはあったかもしれない。大きく反省する」と述べた。
 懇親会は通年議会の最終日に議会が主催した。この日、市長と副市長、教育長を含む市側16人と市議14人が参加し、2時間弱行われたという。出席者から感染者は出ていない。
 当日は午後6時に告知放送を使い、白川市長の録音音声で新型コロナ感染拡大防止のため「大人数や長時間に及ぶ飲食」について、感染リスクを下げながら会食を楽しむ工夫を呼び掛けた後だった。白川市長は「放送は感染防止の工夫をし、会食をしてもらうことのお願い。(懇親会は)前々から計画されていた日程であり、参加の申し込みをしていた。注意をすれば(大丈夫)という気持ちもなかったわけではない」と話した。
 同市には、市民から懇親会について批判の声などが寄せられている。白川市長は今月20日、告知放送と市ケーブルテレビで懇親会出席について「危機意識が欠けていた」と市民に謝罪した。豊坂敏文議長は取材に対し「大人数での会食は不適切であった」と答えた。
 市は26日開会の市議会定例会に市長らの給与を3カ月間、10分の1減額する条例案を提出する。白川市長は「市職員からクラスターが発生した。その責任を明らかにするもの」と話し、懇親会出席との関連はないとした。


© 株式会社長崎新聞社