白浜町で30年前のタイムカプセル開封 当時の新成人が手紙

埋設から30年たって開封されたタイムカプセル(和歌山県白浜町役場で)

 和歌山県の白浜町と町教育委員会は、30年前に平草原公園で埋設したタイムカプセルを開封した。当時の新成人が書いた作文が入っており、町教委は本人に届ける。

 タイムカプセル(特殊強化樹脂製、直径約50センチ)は、瀬戸鉛山村から白浜町に改称して50周年の記念事業として町が1991年2月に埋設した。「2021年1月吉日」に開封することにしていた。

 開封式は、関係者を招いて平草原公園で開く予定だったが、新型コロナウイルス感染防止のため、町役場で20日に開催。出席は井澗誠町長と豊田昭裕教育長、町議会の西尾智朗議長の3人に絞った。

 作文は1991年1月にあった町成人式の会場で、出席者220人が「50歳の私」という題目で書いた。各自が住所を書いた封筒に入れており、町教委は郵送する予定。ただ、地元を離れたり引っ越したりしている人も多いとみられ、できるだけ転居先を確認した上で送りたいという。町のホームページや広報紙でも呼び掛ける。

■「何を書いたんだろう」

 当時の新成人は70年度生まれの人。現在は上富田町で暮らす伊積滋生さん(50)は「周りに座っていた友人と『何を書けばいいのかな』と言い合って、何かを書いた記憶はあるが、内容はまったく覚えていない。どんなことを書いたのか見てみたい」。成人式で抱負を述べ、タイムカプセルの埋設式にも出席した大野和美さん(50)=兵庫県芦屋市=は「式もカプセルを埋設した時のことも覚えているけれど、自分の手紙の中身はすごく気になる」と話した。紀伊民報から取材を受けたことを機に、当時の流行などについて自身の子どもたちと話題になったという。

 カプセルにはこのほか、成人式の音声を録音したカセットテープや集合写真、新聞なども入っていた。

 平草原公園では、同じタイミングでタイムカプセルをもう一つ埋設している。町教委は、これを50年後に当たる2041年の3月に開封する。当時の町長や小中学生の「未来へのメッセージ」のほか、教科書や白良浜の砂などが入っているという。

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