【競泳】2冠の入江 東京五輪に胸中複雑「心が引き裂かれる部分ある」

優勝した入江陵介(代表撮影)

競泳の北島康介杯第2日(23日、東京辰巳国際水泳場)、男子200メートル背泳ぎ決勝が行われ、入江陵介(30=イトマン東進)が1分57秒11で優勝。22日の100メートル背泳ぎ(53秒31)との2冠を達成した。

レース後には「タイムは遅いので非常に残念だった」と悔しさをにじませながらも「昨年の日本選手権後から非常にいいトレーニングがつめている。そこは自信を持っているところなので、ここから上手く調整していけばいいタイムが出ると思うので頑張りたい」と前を向いた。

新型コロナウイルス禍の影響で、東京五輪が1年延期となっただけでなく、練習環境等にも大きな変化があったが「今までとは違うスケジュールで気持ち的にも難しいところがある。でも、今は自分が置かれている立場や環境に感謝しながら1日1日を大切に練習している」と地道に努力を重ねている。

コロナ終息のメドが立っておらず、海外メディアからは中止論が飛び出ている。入江は「僕たちもすごく心が引き裂かれる部分はある。僕たちの意志だけで(本番は)できないと思うので、いろんな人たちの意志の決定を待ちたい。僕自身は2009年の日本記録(100メートル52秒24、200メートル1分52秒51)を超えたいと思ってやっている」と気持ちは折れていない。

23日でちょうど東京五輪まで半年。12年ロンドン五輪以来のメダル獲得へ、己の道を突き進む覚悟だ。

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