思いついたらやっちゃえ! 3年で女子プロレス大賞・ジュリアの原点

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自身の「原点」を語ったジュリア

【東京スポーツ新聞社制定2020年度プロレス大賞表彰】東京スポーツ新聞社制定「2020年度プロレス大賞」の女子プロレス大賞に輝いたのは、スターダムのワンダー王者・ジュリア(26)だ。初受賞の“お騒がせ女”には、東京スポーツ新聞社・国見隆博取締役営業局長からトロフィーと表彰状が授与された。ニックネームにたがわぬ無鉄砲な行動で女子プロ界をかき回し、デビューからわずか3年で頂点に。受賞者インタビューで語った「プロレスラージュリア」を形成した原点とは――。

――受賞して家族の反応は

ジュリア ばあちゃん(松戸一枝さん)がすごい喜んでくれた。デビューする時めちゃくちゃ反対されて会うたびに「いつ辞めるの」って言われていたんだけど、賞を取って「あんたは松戸家の誇りだ」って。じいちゃん(信行さん)も喜んでた。

――どんなふうに

ジュリア「松戸家は1回下がったけど、お前が上げてくれた」って。1回下がったの意味? 昔じいちゃんは会社をやってて金持ちだったけど、倒産したから。

――昨年を振り返って

ジュリア マジでぶっ飛んでたよ。ジェットコースターみたいな中、目の前のことを必死でやってきた。コロナで試合がなくなって「何をすればいいの?」みたいなところで中野たむがいて。コロナだから何もしないじゃなくて、無理にでも因縁をつけて「コロナが収まった時にお客さんが一番注目するものにしたい」って思ってた。

――中野とは水着姿での乱闘も話題になった

ジュリア まあね。私って、その時のひらめきで動いちゃうんだよね。とりあえず動いて、困ったらその時はその時だろっていう。たむも「とりあえずこいつをいじめよう」と思って。結果、自粛中、みんな暇でツイッターとか見るから結構、注目されたよ。

――2019年のスターダムへの電撃移籍もまさにそうだが、思いついたらまず動くと

ジュリア プロレスだけじゃない。生まれてから全部そうだよ。誰の影響かって? 母ちゃん(千恵美さん)じゃないかなあ。母ちゃんがアホで…あ、じいちゃんもだわ。松戸家の血だ、これ(笑い)。じいちゃんは、ばあちゃんとケンカしてノリで会社を倒産させてたし。母ちゃんもイタリア人と結婚して離婚して…(以下割愛)。

――破天荒なのは遺伝だと。プロレスデビュー前の「思いつきでやっちゃった行動」といえば

ジュリア ふと19歳の時に1か月、アメリカのマイアミに自分探しに行った。代理店で「日本人が一番少ないところはどこですか?」って聞いて決めたんだよ。この顔で英語を全くしゃべれない上、日本人がいないところで1か月、何ができるんだろうと思って行って、貯金200万円くらい使い切った。治安がめちゃくちゃ悪かった。

――結局、自分は見つかったのか

ジュリア 見つからず、しょうもない男を連れて帰ってきた。言葉が通じなさ過ぎて「もうダメだ」と思ってるところに、ちょっと英語をしゃべれる日本人の男がいたんだよ。地元もたまたま一緒で、もう運命だと思っちゃって…。

――なるほど

ジュリア なるほどじゃねえよ! この話、関係ないだろ。

――でも結末だけ教えてほしい。出会いは運命だったのか

ジュリア 偶然だった。日本に帰ってきてしばらくしてから「私はマイアミで何をつかんだんだ?」と思って別れた。

――その無鉄砲さがプラスに働いて賞につながったってことでは

ジュリア そういうことだろうな。

――今後の目標を

ジュリア 誰もやってないことをやっていきたい。前例があったとしても珍しいこととか。賛否…いや批判ばかりでもいいから変わったことをやりたい。

――だから刀羅ナツコ(29)とのV5戦(17日)は瓦を使ったのか

ジュリア そう。「まだまだこれから誰も見たことのないものを見せるぞ」っていう私なりの意思表示。あとはスターダムの歴史上、赤いベルト(ワールド王座)が最高峰と言われているのを覆したい。白いベルトの価値をとことん上まで持っていって「白いベルトがメインじゃなきゃ」ってお客さんに言わせたい。

――団体としての目標

ジュリア 2025年までにスターダムとして東京ドーム大会開催。これしかねえだろ。

☆ジュリア 本名非公表。1994年2月21日、イタリア人の父と日本人の母の間に英ロンドンで生まれた。元キャバクラ嬢で元イタリア料理店店長という異色の経歴を持つ。2017年10月29日アイスリボン後楽園大会でデビュー。18年はAbemaTV(現ABEMA)の「格闘代理戦争」出演をきっかけに青木真也、鈴木秀樹と変な人脈を構築。19年11月にスターダムに移籍。昨年は「ドンナ・デル・モンド」を人気ユニットに成長させ、「シンデレラ・トーナメント」優勝から7月にはワンダー王座を初戴冠。162センチ、55キロ。