東京オートサロン2021出展車レポート/トヨタGRヤリス『RS』が人気。カスタムは走りの質感向上が最優先

©株式会社サンズ

 2021年1月16日と17日に富士スピードウェイで行われた『東京オートサロン2021TV』には、約140台のチューニングカーが結集した。

 国産車/輸入車を問わず、いじり甲斐のあるモデルが集ったが、2021年の目玉として開催前から大きな注目を集めていたのが、2020年に国内発売が開始されたトヨタGRヤリスだ。

 トヨタGRヤリスは、ちょうど1年前の東京オートサロン2020で正式発表。その後、事前予約期間を経て、同年7月に正式注文が始まったが、主力のRZ系グレードの納車は昨秋ごろからスタートした。

 否応にも開発期間は短く、今回の東京オートサロン2021TVには間に合わなかったというチューナーも多かったようだ。

 そんな状況の中でお披露目された各社のデモカーを見てみると、装着されたチューニングパーツは、エアロキットやサスペンション、マフラーなどの機能系アイテムを中心したもの。

 市販化済み、もしくは市販化前提のパーツも多く見られるなど、GRヤリスのオーナーにとっては見所十分の車両が揃っていた。

 また、GRヤリスの入門グレード『RS』の評価が高かったことも見逃せないトピックスだろう。

 GRヤリス『RS』のパワートレインは1.5リッターNA+CVTのFFモデルになるが、リヤがワイド化された専用シャシーや、アルミドアやカーボンルーフに加え構造接着剤とスポット溶接増で剛性を高めたボディ構造はRZ系グレードと共通だ。

 パワーはともかく、がっしりとしたハンドリングや走りの良質感は引けをとらないという理由もあって、積極的にパーツ開発に着手しているチューナーも多く見られた。

 さらに、2021年秋に開催が予定されるFIA世界ラリー選手権の日本ラウンド『ラリージャパン2021』も、GRヤリスにとっては追い風のひとつになっている。

 当初予定されていた市販車ベースのWRカーの投入は見送られたが、源流を同じくするモデルが日本を疾走するとなれば、一層の盛り上がりをみせるのは間違いない。

 2020年はコロナ禍の影響と開発期間が短いこともあって、出展を見送ったチューナーも多かったようだが、有力ブランドのHKSやBLITZは、ヴァーチャルオートサロン、オートサロンTVの開催とほぼ同じタイミングで、新製品や今後の開発スケジュールも告知している。

 RZ系はもちろんのこと、多くの販売台数が見込める『RS』も含めて、今春から夏にかけて対応パーツのさらなる増加が期待できそうだ。

■トムス GRヤリス

トムス GRヤリス
トムス GRヤリス

 現役WRCラリードライバー・勝田貴元氏が関わる、トムスGRヤリス。現時点ではコンセプトモデルだが、フルバンパータイプのフロントスポイラーやリヤウイングなどの空力向上に効果的なパーツは装着済み。

 WRCカーのエッセンスが注がれたこれらのエアロパーツは、今夏頃までに発売が予定されている。また、トムスならではのノウハウが注がれるエンジン系チューニングも期待して欲しいとのこと。

■クスコ GRヤリス

クスコ GRヤリス
クスコ GRヤリス

 2020年の全日本ラリー選手権に参戦した車両を、開発デモカーとして活用している。

 今回お披露目されたクスコ GRヤリスは、エンドユーザーに向けた仕様に仕上げられており、すでに市販化されている減衰力24段調整×2WAY式の車高調キットやストラットバー、パワーブレースなど多数のパーツが装着されている。

 現在もGRヤリス用パーツの開発は続行中で、前後デフまわりをテストしている最中とのこと。今年も多くの市販パーツの開発・投入を予定しているそうだ。

■FUJITSUBO GRヤリス

FUJITSUBO GRヤリス
FUJITSUBO GRヤリス

 フジツボはすでに、プロダクト製品としてAUTHORIZE R(オーソライズ R)シリーズにGRヤリス用をリリースしているが、今回披露したGRヤリスに装着されるマフラーは、エキゾースドエンドを左右2本出しに仕上げたコンセプトモデル。

 フィニッシャー部にはカーボンカバーを備えるなど、すでに市販されている製品とは見た目の印象を大きく変えてきた。もちろん、バルブのオン/オフで変わるマフラーサウンドの違いも楽しむことができる。このコンセプトモデルは反響次第で製品化も視野に入れているそうだ。

■GTG(GUNMA TOYOTA GROUP) GRヤリス RS GTG Version

GTG(GUNMA TOYOTA GROUP) GRヤリス RS GTG Version
GTG(GUNMA TOYOTA GROUP) GRヤリス RS GTG Version

 正規ディーラーながらもチューンド&カスタマイズに積極的に取り組むことで知られるGTG(群馬トヨタ自動車)は、『RS』グレードをベースに仕上げたGRヤリスをお披露目。

 “扱いやすく、乗りやすい”を念頭に手を加えられた車両は、ストリートユースで効果的なカスタマイズが施されていることが特徴。

 ワイドボディのボリューム感に合わせたチョイスというネクストイノベーションのスポイラーキット(カーボン)に加え、クスコのスポーツSサスペンション、RAYSの鋳造1ピースホイール『ITARU-020』の18インチ、GANADOR マフラーなどが組み合わされていた。

■ウェルパインモータースポーツ DL WPMS GRヤリスRS

ウェルパインモータースポーツ DL WPMS GRヤリスRS
ウェルパインモータースポーツ DL WPMS GRヤリスRS

 ラリー活動に加えて、今季よりパーツサプライヤーとしての活動にも力を入れるというウェルパインモータースポーツ。

 その第一弾となるGRヤリスには、すでに自社開発のフロントリップスポイラーやアンテナカバー、ラリーカーの象徴でもある大型リヤウイングを装着している。

 WRCテストカーをオマージュしたテイストを盛り込んだスタイルを披露。レース直系ブランドらしく機能性も申し分なし。なかでもリヤウイングはハイマウント構造の採用で抜群のダウンフォース効果を生み出せる自信作だという。

 今季はこのGRヤリスの『RS』で、全日本ラリーへの参戦も予定しているため、今後も機能パーツの開発を意欲的に進めていくそうだ。

■RallyJapan2021 GRヤリス

RallyJapan2021 GRヤリス
RallyJapan2021 GRヤリス

 ラリー競技の最高峰レースであるFIA世界ラリー選手権。2020年はコロナ禍により予定されていた国内開催は見送られてしまったが、今季は最終戦のラウンド12『ラリージャパン2021』が、愛知県と岐阜県の三河エリアを舞台に11月11日~14日の日程で予定されている。

 このGRヤリスは、この記念すべきイベントをアピールするために造られたチューニングモデル。ちなみにボディに描かれるカラーリングは、ラリージャパン2021で授与されるノリタケ製の陶磁器トロフィーがモチーフになっている。

■YOKOHAMA ADVAN GRヤリス Tuned HKS

YOKOHAMA ADVAN GRヤリス Tuned HKS
YOKOHAMA ADVAN GRヤリス Tuned HKS

 開発コンセプトは、“ストリート最強モデル”。ワイドボディ化や大型リヤウイングの装着、さらにHKSキットなどでスペックアップが図られているが、最大の見所はやはりホイール&タイヤのセレクトだ。

 ホイールは、2020年の発売以来、好評を集めるADVAN Racing GT BEYOND(アドバン レーシング ジーティー ビヨンド)の新設定サイズ、18インチを投入。

 バレルリム形状で大型ブレーキシステムにも対応できるほか、コンケーブがかなり効いたデザインも個性的。軽量化と強度を両立したキャラは、強烈なパワー/トルクを持つGRヤリスと抜群の相性の良さを持つ。

 タイヤはADVAN A052(前後265/35R18)。高いグリップを幅広いステージで発揮できる素直な特性はストリートユースにも最適とのこと。