ヤンキースがオッタビーノ放出 ガードナー再契約の資金を捻出か

ヤンキースは日本時間1月26日、アダム・オッタビーノとフランク・ヘルマンの両右腕をレッドソックスへ放出し、後日指名選手または金銭を獲得するトレードが成立したことを発表した。ライバルとして知られる両球団のあいだでトレードが成立するのは2014年以来7年ぶり。ヤンキースは生え抜きのベテラン外野手、ブレット・ガードナーとの再契約に向けて資金を捻出するために年俸800万ドルのオッタビーノの放出に動いたとみられている。

メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンドによると、ヤンキースはオッタビーノの年俸800万ドルのうち85万ドルを負担することになっているという。よって、レッドソックスの負担額は715万ドルとなる。ただし、ぜいたく税を考える際の年俸総額は契約期間の平均額で算出されるため、3年2700万ドルの契約を結んでいるオッタビーノは900万ドルでカウント。ヤンキースはオッタビーノを放出したことで補強資金に余裕が生まれ、ガードナーとの再契約が可能になったというわけだ。

移籍1年目の2019年こそ73試合に登板して28ホールド、防御率1.90という見事な活躍を見せたオッタビーノだが、昨季は24試合でわずか2ホールド、防御率5.89と大不振。今季が3年契約のラストイヤーだが、ヤンキースは年俸総額がぜいたく税の対象ラインに迫っており、補強資金を捻出するために放出の可能性が取り沙汰されていた。そこにブルペンの補強を目指す宿敵・レッドソックスが手を差し伸べた形である。

両球団のあいだでトレードが成立するのは過去24年間で2度目。2014年7月にヤンキースがケリー・ジョンソンとのトレードでスティーブン・ドリューを獲得して以来のことである。なお、オッタビーノとともにレッドソックスへ移籍するヘルマンは2018年ドラフト4巡目指名でヤンキースに入団。「MLB Pipeline」の球団別プロスペクト・ランキングではヤンキースの24位にランクインしていた。

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