カード不正被害、人ごとじゃない

本紙記者に請求7万円

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クレジットカードやスマートフォンを使った電子決済が広まり、不正利用に注意が必要だ(記事とは無関係で、一部を加工しています)

 新型コロナウイルスの感染防止から、クレジットカードや電子マネーなど現金のやりとりを避けた形の支払いが増えている。一方、電子決済には不正利用の危険が潜む。本紙記者のもとにもクレジット会社から身に覚えのない代金の請求があった。被害防止のシステムで支払いは免除されたものの、被害に遭わないために関係者は利用明細のこまめな確認などを呼び掛けている。

 先月下旬、携帯電話にクレジット会社から電話があり、「不正利用の疑いがあるので、カードの機能を停止しています」と告げられた。社会人1年目の記者は昨年の入社時に初めてクレジットカードをつくり、サービスの定額利用やコンビニでの支払いでたまに使う程度だった。クレジット会社の担当者は「(次の)支払いに心当たりはありますか」とし、スポーツジム、化粧品、高級菓子の通販、ゲーム関係など計7万円の代金を読み上げた。記者にとって、いずれも身に覚えはなかった。

 クレジット会社によると、不正とみられる利用を検知するシステムがあるという。あまりカードを使っていなくても、流行している不正利用に類似するものも検出するようだ。今回は、こうした機能で被害を防げた。ただ、カードは再発行となってしまった。

 日本クレジット協会によると、全国のカードの不正利用額は14~16年まで約114億~142億円で推移。サイバー攻撃が横行した17年に倍増し、19年には約273億円に上った。県警サイバー犯罪対策課でも17年から相談が増え、県消費生活センターに寄せられた相談の中には、身に覚えのないカード決済が約70件に上り、計約186万円の被害に遭った人もいた。

 不正利用は多くがカード番号の盗用だ。偽サイトから情報を盗むフィッシング詐欺は、掲載商品の値段が極端に安いのが特徴。全国で被害が相次いだ家具ブランド「LOWYA」の偽サイト問題では、県内地銀でも相談が寄せられている。

 記者の場合は、カード番号をサイトで入力する機会は少なかったが、ほとんど利用明細を確認したことがなかったことが反省点だ。被害に遭わないためには、同じIDやパスワードを使い回さないことも有効という。不正利用の返金手続きには「取引日から120日程度まで」といった条件もあり、被害を防ぐため、クレジット会社の担当者は「利用明細をこまめにチェックして」と注意を促している。