暴風雪 佐渡の文化財も被害 金銀山、奉行所 壁など破損

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壁板の一部が壊れた高任分析所=佐渡市の史跡佐渡金山
雪で倒壊した小屋=佐渡市の史跡佐渡金山
施設を囲む板塀が壊れてなくなった佐渡版画村美術館=佐渡市相川米屋町

 重要文化的景観をはじめ寺社や古民家など建造物文化財が多い新潟県佐渡市で、今月上旬の強風や大雪の影響で文化財に被害が出た。風雪へのもろさが見えた一方、歴史的な価値のある住宅が集まる地区で住民による防災組織づくりなど、防火対策が進んでいる。

 今回の強風と大雪で、相川金銀山は高任分析所などの壁の一部が破損し、倉庫として使われていた小屋が倒壊。佐渡版画村美術館(旧相川裁判所)や佐渡奉行所跡の板塀も一部が倒れた。旧金子勘三郎家(西三川)では土壁が一部落下した。

 市は、破損した箇所を板で穴をふさぐなどの応急処置を取った。専門家の意見を聞きながら修復を進めていくとしている。ただ、補強材や風よけなど新しい部品を文化財に取り付けることは、保全や景観維持のため慎重になる必要があり、効果的な予防が難しいという。

 一方で、首里城(沖縄県)の火災などを受け、文化財防火への取り組みが進む。1月26日の「文化財防火デー」に合わせた訓練は、新型コロナウイルスの感染対策のため延期したものの、発生時の地域対応を強化している。

 相川金銀山の鉱山住宅が立ち並び、重要文化的景観に指定されている上町地区は、消火栓などの施設整備に加え、2019年度から住民による自主防災組織づくりに取り組んでいる。先進地区の視察や勉強会などを行ってきた。

 市世界遺産推進課の下谷徹課長は「実際に火災が発生した際の防災の主役は市民。学ぶ機会づくりや情報提供など支援していく」としている。