「雪かき道場」15年目 継続を模索 長岡拠点に安全指導 感染禍影響

© 株式会社新潟日報社

ボランティアに命綱の使い方を指導し、雪下ろしをした越後雪かき道場=2020年12月、長岡市山古志虫亀

 新潟県内外から訪れる除雪ボランティアに安全指導をする「越後雪かき道場」が今月、活動15年目に入った。長岡市を拠点に活動し、かんじきの履き方や命綱の使い方などを教えるとともに、ボランティアと地域住民の交流促進にも取り組んできた。しかし今年は、新型コロナウイルス感染拡大と記録的な大雪という2重苦に悩まされている。ウイルス禍での活動ガイドラインを作成するなど、新たな形での活動継続を模索している。

 道場は2005~06年の豪雪をきっかけに、07年1月に始まった。NPO法人「中越防災フロンティア」が運営する。除雪要請があった地域にボランティアを派遣し、現場で指導する。これまでに初中上級の3コースに、延べ約1700人が参加した。

 昨年12月下旬、長岡市山古志地域で今冬初の雪かき道場が開かれ、10人が雪下ろしの際の命綱の使い方を学んだ。新型ウイルス感染防止のため、参加者は県内に限った。

 例年は、雪の少ない関東圏からの参加者が多くを占める。宿泊費などを自己負担してでも訪れる楽しみは、除雪で汗を流した後の住民との交流だ。道場側も「雪かきを通じ、地域活性化につながる」と可能性を感じてきた。

 だが、今冬は感染拡大の懸念から、各地域からの要請が一切なくなった。一方で例年にない大雪となり、各地で除雪に苦労する住民の姿が目立つ。

 道場の運営に関わるメンバーらは降雪期前に、感染防止に配慮した除雪作業の進め方や、ボランティアの受け入れに向けたガイドラインを作成した。現場では雪かき中もマスクを着用するよう呼び掛け、参加者には事前に体調を管理する観察シートの作成を勧める。マスクには名前を書いて、地域住民から覚えてもらえるようにする。

 来県できないボランティアのためには、オンラインを使って住民との対話を促すなど、交流を途絶えさせないアイデアを紹介する。ガイドラインには「雪かきをしてもらうだけでも、十分ありがたい」といった住民の声も載せている。

 今冬の雪かき道場の活動は流動的だが、要請があれば出動できる態勢を整えている。

 道場を主宰する長岡技術科学大の上村靖司教授(55)は活動を振り返り、「最初は除雪の人員を集める目的だったが、ボランティアの人たちが交流も楽しみにしていることに気付いた」と話す。今冬に関しても「雪の事故が多発する中、安全指導は重要なミッション。今できることを最大限やっていきたい」と力を込めた。