副市長「現職支援を」 3月の市長選巡り 会合で発言 公選法抵触の可能性も

 任期満了に伴う長崎県諫早市長選(3月21日告示、同28日投票)を巡り、同市の阿部寿志副市長が民間団体主催の会合で、立候補を予定している現職の宮本明雄市長への支援を働き掛ける発言を行ったことが27日、分かった。公職選挙法で禁止されている選挙期間以外の投票働き掛け(事前運動)に抵触する可能性があり、阿部副市長は「選挙が近いタイミングで適切ではなかった」と陳謝した。
 阿部副市長は昨年4月、国土交通省から出向。今月22日、企業経営者ら約40人が出席した会合で、市内の大型事業などの現況を講演した。
 複数の出席者によると、大型事業を「50年に1度の大改革」とした上で、「今年の選挙も必ず宮本市長に、皆さま方のご協力、支援を受けながらと思っている」と発言。さらに、国土交通省出身で立候補予定の新人について「にぎやかしで国土交通省のOBが出ている」とし、自身との関係を否定したという。
 阿部副市長は取材に対し「道路や新幹線などのハード事業が市内で進む中で、現在の(市政の)流れを継続させてほしいという趣旨だった。(立候補予定の新人との)関係を市民から聞かれることがあり、面識がないことを伝えるため、本意と違う表現になった。不快な思いをさせて申し訳ない」と述べた。近く民間団体に発言訂正を申し入れる。


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