豆まきも密避けて 県内寺社

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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、富山県内の寺院や神社で、節分行事の豆まきを取りやめる動きが広がっている。豆まきの代わりに参拝者に福豆を配ったり、参拝人数に制限を設けたりと、それぞれ「密」を避ける工夫を凝らし、新型コロナ収束を願う祭事と、感染予防対策の両立を図る。

 多くの参拝者が1カ所に集まる豆まきは、密集、密接が避けられないため、中止とするところが多い。富山市の成田山富山分院富栄寺では、例年約300人が訪れる豆まきを中止した。その代わりに、各家庭で豆まきをしてもらおうと、2月3日、参拝者に小分けした豆を配布する。

 高岡市の射水神社も、2月2日の節分祭で豆まきは行わず、豆袋を参拝者に配る。神職が鬼に豆を投げる「鬼追いの儀」など神事は通常通り営む。例年約100人が集まるが、50人を目安に定員を設けることも検討している。担当者は「コロナの収束と参拝者の健康を願うためにも、祭事は中止できない」としている。

 毎年約1千人が訪れる南砺市の高野山真言宗安居(あんご)寺(じ)の節分会は、行事を非公開とし、福豆と、その年の運勢を占う宿曜経(すくようきょう)解説を販売する。大谷龍宝住職は「宿曜経と福豆を持ち帰り、ご家族で1年の幸せを願ってほしい」と話した。

 感染対策を徹底した上で、豆まきを実施するところもある。南砺市の越中一宮髙瀬神社では、2月2日、マスクと手袋を着けた神職らが、透明な袋に詰めた豆をまく。参拝者が多い場合、拝殿の外で袋詰めの豆を渡す。神職は「コロナ禍(か)で気分が沈みがちな中、少しでも明るい気分になってほしい」と話した。

 富山市の日枝神社は、参拝者が参加する豆まきを中止し、神職ら限られた人数で「豆打ち神事」を行う方向で調整している。同市の県護国神社も年男、年女による「豆打ち」を実施するが、参加人数は例年の約20人より少なくなる見込み。

 同市の多久比禮志(たくひれし)神社は昨年から、各家庭での節分を促すため、節分前に祓(はら)い清めの神事を執り行っている。神社での豆まきは行わず、参拝者を特大の竹麻(たけぬさ)で祓い、福豆と厄除けの「塩柊(ひいらぎ)」「ミニ竹弓」を授与する。林貞文神主は「それぞれのお家でしっかりと豆をまき、邪気を祓うことが大事だ」と呼び掛けている。