人気新宿2丁目バーには金持ちユーチューバー続々 〝ボス〟は脱税で刑事告発

新宿2丁目(写真はイメージ)

東京・新宿2丁目でゲイバーを営む会社2社が、巨額脱税で東京国税局に初めて刑事告発された。

2社の社長が経営している3店舗は、いずれもノンケ(そのケがない=同性愛の気がない)客をゲイが相手する〝観光バー〟。総売り上げは多い時で年間5億円という人気店だ。

「ゲイ相手の店だと、相場は1杯目が1500円で2杯目以降700円。それが観光バーだと座って5000円とかだから高い。客が来れば儲かる」とは地元関係者。

社長は、経理担当の親族女性や男性役員に指示し、3万円以上の伝票を破棄させて数千円の伝票に作り替え、売り上げを少なく見せかけていた。

一昨年までの3年間で、計約2億6800万円の所得を隠し、法人税計約6400万円を脱税した疑い。昨年2月からの国税局の査察で、経理のパソコンデータから元の伝票内容を反映した裏帳簿が出てきたのがコトの発端だ。

「1か月あたり約740万円の所得を隠していた計算。悪質よね。額がケタ違い」とは、区役所の経理課職員から2丁目に転職したバー店員。

事件が一斉に報道された日、3店舗のホームページは閲覧できなくなり、ツイッターも非公開に。これも同業者は「悪質」という。

「常連客や関係者にSNSで事情説明したり謝るのが普通。2丁目で初めてコロナが出た昨夏以来、ママや従業員が感染した店は大体、SNSで経緯を説明したり、濃厚接触した客にPCR検査を勧めてた。それが誠意。中には感染を隠したまま一時休業した店もあるけど、周りの目は冷ややかで肩身は狭そうよ」

ただこの社長が、「2丁目のボス」と呼ばれていると報道されたことについては首をかしげた。「観光バーで成功したゲイは他にいる。某ママは人気深夜番組に出演したのを機にノンケの客を増やし、銀座にも高級志向の2軒目を出店。著名人、金持ちユーチューバーが通ってる。今はコロナで大変だろうけど、月の売り上げは1000万円ぐらい余裕でいくんじゃない?」(前出関係者)

聞けば近年、ゲイ産業は儲かると踏んだノンケが、店のオーナーとして2丁目に進出してくるケースが増えたそうだ。

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