岡山県がワクチン対策室設置 優先接種の準備や市町村支援

© 株式会社山陽新聞社

岡山県が設置した「ワクチン対策室」で業務に当たる職員

 岡山県は29日、新型コロナウイルスのワクチン接種を推進するため、保健福祉部内に「ワクチン対策室」を設置した。3月にも始まる医療従事者らへの優先接種の準備や、住民への接種で実施主体となる市町村の支援に当たる。

 県によると、ワクチンに関する業務は、これまで新型コロナウイルス感染症対策本部の専従班7人で対応。接種開始に備えて対策室を設け、15人体制とした。「医療従事者推進」「市町村支援」「統括」の3グループが、接種施設となる医療機関の拡充や医師・看護師の確保を支援し、県民からの相談に応じるコールセンターの開設準備などに当たる。

 この日は早速、職員が関係機関との連絡などに当たった。塩飽成史室長は「誰もやったことのない大変な仕事になるが、円滑に進むよう全力で取り組みたい」と述べた。

 県内では医療従事者らへの優先接種に続き、市町村が高齢者や基礎疾患がある人、一般の住民に順次実施する予定。県は、市町村の担当者と実務レベルで調整する協議会も設置している。

 ■塩飽成史室長インタビューー円滑接種へ態勢構築急ぐ

 新型コロナウイルスのワクチン接種は、約190万人に上る全県民を対象にした前例のない事業となる。混乱も懸念される中、29日に始動した県ワクチン対策室の塩飽成史室長は、円滑な接種に向けた態勢構築を急ぐ考えを示した。

 国、県、市町村はもちろん、医療関係者も経験したことがない大事業。ワクチンや(保管のための)超低温冷凍庫の調達は国、ワクチンの需給調整は県、接種は市町村といった大枠は明らかになっている一方で、ワクチンがいつ、どのくらいの量で割り当てられるのかなどの詳細は分かっていない。接種開始まで時間的余裕はなく、走りながら対応していくしかない。

 接種に当たる医師や看護師らスタッフの確保は重要な課題の一つだ。地域によって接種状況に差が出ることがないよう、県として市町村間、病院間の広域的な連携に向けた調整役を担っていく。そうすることで、市町村や病院の負担の軽減にもつながる。

 新型コロナ収束に向け、ワクチン接種に対する県民の期待は大きい。しかし、副反応への心配もある。接種に関する正しい情報を提示するとともに、コールセンターで相談に応じるなど、広報にも力を入れていく。

 円滑に事業を進めるには、市町村や医療機関、そして県民の理解と協力が不可欠。可能な限り最短の時間で、接種を希望する全ての県民にワクチンが行き渡るよう取り組んでいきたい。

「円滑なワクチン接種を目指す」と語る塩飽室長