モーツァルトの新たに発見されたピアノ曲を“若き俊才”チョ・ソンジンが世界初演

Photo by ISM/Wolfgang Lienbacher

モーツァルト265回目の誕生日1月27日、ザルツブルクのモーツァルテウムにおいて、新たに発見されたモーツァルトのピアノ曲〈アレグロ ニ長調 K.626b/16〉をチョ・ソンジンが世界初演し、その演奏が本日1月29日にデジタル・シングルとしてリリースされた。

Youtube:World Premiere – Seong-Jin Cho: The Unknown Mozart

この世界初演は、毎年モーツァルトの生誕日前後に生誕地のザルツブルクで行われる音楽祭『モーツァルト週間』で行われ、今年はロックダウンのためオンライン公演となった。

〈アレグロ ニ長調 K.626b/16〉は、1773年初期、17歳のモーツァルトによる作品と推定されている。楽譜はもともとモーツァルトの末息子の手許にあったが、オーストリアの官吏に譲られ、その後まもなくあやまって人の手に渡ったと推定される。楽譜の存在は、モーツァルト作品を整理したケッヘルのカタログの第3版およびそれ以降の版に記されていたが、専門家に精査されることがないままだった。

2018年、この「知られざる」アレグロの楽譜は、モーツァルト財団に売却され、慎重な鑑定の結果、モーツァルテウム財団のスタッフと アメリカおよびドイツの専門家がこの作品をモーツァルトのものと判断するに至った。

チョ・ソンジンは、1994年ソウル生まれ、2015年のショパン国際ピアノ・コンクールで優勝した日本でも人気の高いピアニストだ。 今回、初演を担当し、「これまで知られていなかったモーツァルトの作品を、彼が生まれ育った町であり、そしておそらくこの曲も書かれたと思われる町で演奏できるのは、本当に名誉なことです。そして、私が録音したドイツ・グラモフォンのデジタル・シングルを通して、世界中の方々にこの曲の魅力を味わっていただけることを心から願っています」とコメントしている。

■商品情報

チョ・ソンジン(ピアノ)

モーツァルト:アレグロ ニ長調 K.626b/16 

2021年1月29日発売 デジタル・シングル

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