宮古島市長選関連で7人感染 両陣営とも事務所で飲食

 【宮古島】県は29日、宮古島市内での新型コロナウイルス感染者のうち男性7人が17日に投開票された市長選に関連すると発表し、「感染拡大に上乗せされていると考えていい」との見解を示した。7人の行動歴に選挙事務所への立ち入りや打ち上げへの参加が含まれていたと説明した。 市長選では県外や沖縄本島から議員らが選挙応援で連日宮古島に入り、企業を回ったり、支持者らによる会合も開かれたりしていた。座喜味一幸さんと下地敏彦さんの両陣営ともに当落が判明した17日に選挙事務所内で飲食していた。

 当選した座喜味さんの陣営幹部は取材に、17日午後11時ごろから1時間程度、約30人で祝杯を挙げたと説明し「現状を考えると反省しないといけない」と話した。落選した下地さんの事務所でも同日、約15人が反省会として1時間ほど飲食。陣営幹部は「初めて事務所内で飲酒した。全員一緒ではなく2グループに分かれていた」と説明した。

 29日、県庁で会見した県医師会の安里哲好会長らも感染拡大は市長選の影響との見方を示した。新規感染者の年代のピークに着目。28日の新規感染者は、宮古島市は40代が最多だったとし「市長選を機に、感染を増やすような飲食を伴う社会活動が増えたのではないか」と推測した。今後も選挙は続く。宮里副会長はマスク着用徹底を呼び掛けた。

 宮古地区医師会の岸本邦弘副会長は「福祉施設内で30人規模のクラスターも起きている。内訳を分析し、それに基づいた防止策の確立が重要だ」と訴えた。

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