タイ秘境〝パーティー島〟で日本人パリピら111人逮捕 モザイクなしの晒し者に

「360バー」から望む絶景

満月の夜開かれる「フルムーンパーティー」が有名なタイの離島・パンガン島で26日深夜、開店5周年パーティー中の「360バー」が摘発され、日本人男性(45)を含む欧米など10か国以上の外国人89人と、タイ人22人が地元警察に逮捕された。現在タイは観光目的の入国が禁止。みなタイ在住者とみられる。

新型コロナウイルス禍のタイでは、飲食を伴う集まりでのクラスターを防ぐべく、地域によってはバーの営業や酒類の販売も禁止。なのにこのバーは、SNSで堂々とパーティー開催を告知していた。

「パンガン島のあるスラーターニー県では、2週間以上も新規感染者が出てなかったし、バンコクと違って酒の提供は禁止されてないと思ってた」と釈明した経営者は、1万バーツ(約3万5000円)の罰金。客たちも即時行われた簡易裁判で、罰金4000バーツ(約1万4000円)。それぞれ執行猶予付きの短い懲役刑の判決が下された。ちなみに現段階で、逮捕者の中に感染者は確認されていないという。

「島北部の山頂にあるバーで、店名のとおり、360度の絶景が見渡せる。秘境や自然好きの欧米人に人気。ただ、たどり着くには険しい山道をバイクか徒歩で行くしかない」とは、何度も行っている日本人旅行者。警官隊急襲の際、現場には200人ほど客がいて、約半数は逃げて逮捕を免れたという。

捕まったロシア人は「店がネット上で宣伝していたので問題ないと思っていた」と語っているが、逮捕者たちは島の警察で写真を撮られ、タイ政府の公式フェイスブックでモザイクなしの〝さらし者〟に。

市民たちは「欧米人はなぜ我慢ができないのか」「警察も罰金目当ての摘発だろう」などの辛辣コメントを書き込んでいる。

観光収入に依存するパンガン島は、コロナ禍で壊滅状態。こうした集まりは〝痛しかゆし〟だろう。

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