【MLB】史上初の女性打撃コーディネーター誕生 “ガラスの天井”突破へ、生まれる相乗効果

ブルワーズ傘下の打撃コーディネーターに就任するサラ・グッドラム氏【写真:AP】

昨年11月にはマーリンズがMLB史上初の女性GMの就任を発表

ブルワーズは28日(日本時間29日)、サラ・グッドラム氏が今季からマイナーの打撃コーディネーターに就任することを発表した。MLB公式サイトによると、この役職に女性が就くのはMLB史上初めてだという。グッドラム氏は球団の打撃プログラムの取りまとめや傘下マイナーチームの打撃コーチ陣の管理などを行う。

MLB公式サイトによれば、27歳のグッドラム氏はオレゴン大学時代にはソフトボール選手として活躍。その後ユタ大学で運動スポーツ科学の修士号を取得し、2017年からブルワーズのスポーツ科学・統合スポーツパフォーマンス研究室に勤務していた。

「4年近くに渡って、サラが選手やコーチと緊密に働き、うまくいっている様子を私たちは見てきました。それは彼女の才能と能力のおかげだと思います。彼女は信頼と尊敬を集めています。新しいポジションでもそれを続けてくれると期待しています」とデビッド・スターンズ編成本部長は抜擢の理由を明らかにしている。

近年、MLBにおける女性の活躍が目立ってきている。昨年1月にはジャイアンツがアリッサ・ナッキン氏のアシスタントコーチ就任を発表し、MLB初の女性コーチが誕生。マイナーでは、カブス傘下でレイチェル・フォールデン氏が、ヤンキース傘下でレイチェル・バルコヴェツ氏が打撃コーチとして指導しており、今年の1月にはレッドソックス傘下でビアンカ・スミス氏がMLB史上初の黒人女性コーチとなったばかりだ。

昨年の11月にはマーリンズがキム・アング氏のGM就任を発表。MLB史上初となる女性GMが誕生した。その2週間後にはオリオールズの新設された野球開発部門の部長にイブ・ローゼンバーム氏が抜擢されるなど、フロントオフィスにおいても“ガラスの天井”を打ち破る動きが続いている。

幼い頃から野球が大好きで、野球界で働くことを夢見ていたというグッドラム氏。アング氏がGMに就任したときのことを振り返り、「ついに本当に、心から尊敬できる人が現れた」と思ったという。「私もそんな風に見られるかもしれない。それは私のモチベーションになります」と語るグッドラム氏。彼女に憧れて球界入りする女性が現れるのもそう遠くないかもしれない。(Full-Count編集部)

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