〝マスク警察〟が過激化! 未着用→会社解雇のケースも

マスクイベントに登場したゆきぽよ

ついにここまで来たか――。新型コロナウイルスの感染拡大で〝マスク警察〟が再びあちこちに出現。マスクをしていない人に注意をするだけでなく、実際に殴り合いに発展するケースも起きている。さらには「私はマスクをしないことで会社をクビになりました」と〝マスク解雇〟された男性が現れた。

新型コロナウイルスの存在が報じられてから約1年がたった。マスクしていない人をとがめる「マスク警察」なる言葉が生まれるほど、社会生活にマスク着用が必須となった。それだけにマスクをめぐる事件が頻発している。

1月30日、マスクをしていないことをめぐってコンビニで2人の50代男性が殴り合いのケンカをして双方が逮捕される事件が起きた。同日、別のコンビニでは店長からマスクをしてないことを注意された客が店長を引っかいて逮捕。同月29日には電車内でマスクを外したことを注意された男が杖を振り回して逮捕された。

昨年の第一波の時と同様、再びマスク着用を求める社会の同調圧力は暴力ざたにまでなっているのだ。

それだけではなかった。

「最近、会社をクビになったのですが、理由の一部にマスク未着用があったんです」と話すのは50代の男性。なんとマスク解雇まで行われているというのか!?

「私はマスクが苦手で、しないことが多かったのですが、何度も会社に注意されて、ついつい反発してしまったんです。『マスク着用は義務ではありません』『息苦しくて仕事になりません』なんて言って、なるべくマスクを着用しないようにしていました」(同)

気付けば、会社内に居場所はなくなっていた。よくよく聞けば、解雇の主要な理由は別にあったということのようだが、勤務態度が問題視される中で、マスク未着用が火に油を注ぎ、マイナスに働いたのだ。

「今、世間ではマスク着用が常識になっていることは頭では分かっています。私だって『ここはマスクしなきゃ』と思えば着用するんですが…なんで反発しちゃったかな」と男性は後悔も口にする。

マスクをめぐる事件といえば、先述した以外にもあった。本紙既報通り、飛行機内でマスクをしないことをきっかけにトラブルが発生し、逮捕にまで至った30代男性のケースや、大学入学共通テストのときに鼻マスクを注意され、最終的にトイレに立てこもった40代男性のケースもあった。この2つのケースをきっかけにさらに〝マスク警察〟が活発化している。

前出の解雇された男性は「いっそのことマスク着用を法律や条例で義務化してほしいです。その方がすっきりして分かりやすい。義務ならしますし、仮に未着用で処罰されるにしても納得できます。同調圧力に任せるのは止めてほしい」と訴えた。

緊急事態宣言の延長が予測されるなか、マスクトラブルは今後も増えそうだ。

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