韓国からアメリカに移住した家族 たくましく生きる姿描く 世界の映画賞を席巻 「ミナリ」予告編

農業での成功を夢見てアメリカに移住した韓国人一家を描く映画「ミナリ」(3月19日劇場公開)の予告編が公開となった。

公開された予告編は、ジェイコブとモニカ夫婦の一家がアメリカのアーカンソー州に移住してくるシーンから始まる。農業での成功を夢見るジェイコブに対し、病院もない土地での娘と息子の子育てを心配するモニカ。口が悪い祖母は、“ミナリ(セリ)”は「雑草みたいに強い」と孫たちに教え、絆を育む。さらには、住人たちと心を通わせていく様子なども切り取られている。最後は、「今日が終わる。また明日がくるーー。」という優しいナレーションから一転、暗闇の中で小屋が激しく燃えあがるショットが映し出される。

ジェイコブを演じるのは、「ウォーキング・デッド」などのスティーヴン・ユァン。監督は、ハリウッド実写版「君の名は。」の監督に抜擢されたリー・アイザック・チョンが務めている。タイトルの「ミナリ」とは、水辺に育つ韓国の芹(セリ)のこと。独特の香りと歯ごたえに特徴があり、2度目の収穫のほうがおいしいとされている。成長した子供世代の幸せを願う親の気持ちが込められたタイトルとなっている。

サンダンス映画祭でグランプリと観客賞の二冠を獲得し、アカデミー賞の前哨戦の1つと言われているロサンジェルス映画批評家協会賞では、助演女優賞(ユン・ヨジョン)を受賞。ヴァラエティなどの有力誌からは、アカデミー賞の有力候補作に挙げられている。

ミナリ
2021年3月19日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
配給:ギャガ
Photo by Melissa Lukenbaugh, Courtesy of A24

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