子どもの豆まき 飲み込み、窒息事故に注意

今年は124年ぶりに2月2日が節分となります。節分といえば「豆まき」が習わしですが、豆の扱いについてあちこちから注意が呼び掛けられています。

例えば、売られている「福豆」のパッケージの裏面にある注意書きが最近、変更されています。以前は「喉に詰まらせないようにそばで見守ってあげてください」と書いてありましたが、現在は「4歳未満のお子さんには食べさせないでください」と表記が改められています。消費者庁も5歳以下に対して節分の豆を食べさせないよう注意喚起をしています。

消費者庁によりますと、ここ10年間で子どもが食品を食べて窒息する、または食品が気管に入ってしまう誤嚥(ごえん。誤飲)を起こす事故が164件起きています。そのうち5歳以下の子どもが141件で、全体の9割近くを占めています。事故の原因で1番多いのは「菓子」で、飴やグミ、マシュマロなどが含まれます。そして、2番目に豆やナッツ類となっています。2020年の節分には滋賀県の保育施設で4歳の子どもが豆を喉に詰まらせ死亡するという事故も起きました。こうした事故を受け、豆まき豆の注意喚起につながっています。

事故を防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか。消費者庁は次の3つの呼び掛けをしています。

まず1つ目は「豆やナッツは5歳以下には食べさせない」ことです。物をかむ行為と飲み込む行為は3歳ごろに十分発達しますが、2つの動作を協調させることができるのは6歳ごろからといわれています。豆まきを行う際は個包装されている豆を袋のまままくことで、子どもが豆を拾って口に入れる事故を防ぐことができます。2つ目は「ミニトマトやブドウなど、丸い食品を丸ごと食べさせると窒息のリスクがある」と認識することです。切り分けたり、調理して軟らかくするなどの配慮が必要です。3つ目は「食べる時は食べることに集中させる」ことです。物を口に入れたまま走り回ったり寝転んだりすると、食べ物が気管や気管支に入る危険性が高まります。また、泣いている時に物を口に入れるのも危険だということです。

豆まきは子どもも楽しみにしているイベントですから、安心して楽しめるよう大人たちが工夫する必要があります。

© TOKYO MX