紙芝居で被爆伝え 子ら平和学ぶ オンライン学習会

被爆直後に撮影された「黒焦げの少年」を題材に作り上げた紙芝居を読む三田村さん=長与町、ララコープ本部

 生活協同組合ララコープ(長崎県西彼長与町)の「ながさき子ども平和学習会」が1月31日、オンラインで開かれた。長崎市の被爆者、三田村静子さん(79)による平和紙芝居や折り紙の交流などがあり、子どもたちが平和の大切さを学んだ。
 被爆者の高齢化が進む中、被爆体験の記憶を次世代に継承しようと毎年実施している。応募した小中学生や活水高平和学習部部員ら約20人が参加し、新型コロナウイルス感染防止のため同生協本部と参加者をオンラインでつないだ。活水高の部員らは原爆で犠牲になった少女を描いた絵本「ふりそでの少女」を朗読し、少女にまつわるエピソードを4言語に翻訳してまとめた小冊子作成などの活動を紹介した。
 三田村さんは、長崎への原爆投下翌日に爆心地付近で撮影された「黒焦げの少年」を題材に作り上げた紙芝居を初披露。「このように犠牲になった人を知らない人もいる。世界が平和になるよう、紙芝居を通じて皆さんにバトンをつなぎたい」と語り掛けた。
 子どもたちは「戦争の悲惨さなど学んだことを多くの人に伝えたい」「大切な人のために平和な世界をつくりたい」などと語った。

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