山形県民の肝がん罹患率と死亡率、全国最低に 県と山形大医学部が連携

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 山形県と山形大医学部は、県民の肝がんの罹患(りかん)率と死亡率が全国で最も低くなったと発表した。県と医学部などが連携して東北屈指の専門医の配置を実現し、充実した検査・治療体制を構築したことが成果につながったと説明した。
 県によると、国立がん研究センターが昨年秋までにまとめた統計で、2017年の県内の人口10万人当たりの年齢調整罹患率が8.2人(全国平均13.3人)、18年の75歳未満の年齢調整死亡率が2.7人(同4.2人)となり、最新の公表数値でともに全国で最も低かった。
 県は09年度、同大医学部付属病院を「肝疾患診療連携拠点病院」に指定。同病院を中心に、県内の診療所や一般病院、県保健所などがネットワークをつくり、最新の治療に関する研修会を開催するなどし専門医のスキル向上を図ってきた。
 肝がんや肝硬変の主な要因とされるウイルス性肝炎の無料検査ができる医療機関は350カ所あり、受検者は延べ約45万人に上る。専門医を配置している医療機関も50カ所と、東北6県で最も多い。17年に肝炎医療コーディネーターの養成を開始。既に市町村に配置し相談を受け付けている。
 吉村美栄子知事と上野義之山形大医学部長らが県庁で1月28日、記者会見し発表した。上野医学部長は「真面目な県民性が早期の検査や治療につながっている面もあるのでは」と分析。今後は「どの自治体にも保健師や薬剤師など複数の職種のコーディネーターがいるのが理想だ」と話した。