サインツ、フェラーリF1で走る重圧に怯まず「チーム復活のために貢献できるはず」

 カルロス・サインツJr.は、フェラーリでドライブすることの責任を十分に認識しており、その重圧を「ポジティブな良い方法」で受け入れる準備ができていると述べている。

 サインツとチームメイトのシャルル・ルクレールは、フェラーリにとって1968年のジャッキー・イクスとクリス・エイモン以来最も若いラインアップとなる。

 26歳のサインツは、今年F1での7シーズン目を迎える。彼はこれまでにトロロッソ、ルノー、直近ではマクラーレンの3チームでスキルを磨き、経験を積み重ねてきた。

 F1の歴史のなかで最も成功した、名声というオーラをまとったチームでレースをするという任務は、若いドライバーにとっては怖気づくほどの大仕事になるものと思われる。しかしサインツは、年齢はさほど問題にはならないと考えている。

フィオラノで2018年型マシン『SF71H』をドライブしたカルロス・サインツJr.

「正直なところ、年齢自体が重要な要素だとは思わない」とサインツはフィオラノでのテスト2日目に語った。

「どちらかといえば、このスポーツでは年齢より経験の方が価値が高い。もちろん年齢を重ねるほど経験も積むことになるが、それでも速くなれるという保証はない」

「僕はまだ26歳だが、F1ですでに6年の経験があるし、フェラーリに加入する前には異なる3チームでドライブしてきた」

「シャルルは23歳だけど、彼は今年、F1で4年目のシーズンを迎えようとしており、フェラーリでは3年目のシーズンをスタートするところだ。彼はマシンとマラネロでの働き方を完璧に理解している」

「僕が言いたいのは、フェラーリの歴史において久々の若手ドライバーペアではあっても、僕たちはもはやルーキーではないし、フェラーリでドライブすることの重要性と責任を理解しているということだ」

「この責任をポジティブな良いやり方で背負うことを楽しみにしている。シャルルとともに、意欲と情熱と野心をチームに持ち込むつもりだよ」

フィオラノで2018年型マシン『SF71H』をドライブしたカルロス・サインツJr.

 サインツがフェラーリと契約した2020年は、フェラーリにとって、1970年代初頭以来の最悪のシーズンだった。現在チームでは、不振から抜け出すための大規模な取り組みが行われているが、結果を出すにはある程度時間がかかるだろう。

 しかしサインツは、フェラーリの歴史、DNA、チームスタッフ全員の意欲を考えればチームには立ち直る力があると確信しており、自身もその取り組みに貢献したいと考えている。

「どのチームもある時点で難しい時期を経験するものだ。それはF1の一部なんだ。本当に重要なのは、立ち直る能力だ」とサインツはコメントした。

「優勝した経験があるチームなら、再び競争力を取り戻すことができることを歴史が示している。フェラーリはF1史上最も成功したチームであり、それには理由がある」

「戦ってトップの位置を取り戻せるチームがあるとしたら、それはフェラーリだ。僕はプロジェクトを100パーセント信頼している。プロセスには時間がかかるとしても、チームは最終的に勝利の道に戻ると確信しているんだ」

「そのプロセスをできる限り短いものにできるよう、僕はベストを尽くす。そのことは保証するよ」

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