鷹・工藤監督、ハイレベルな先発争い期待 高橋礼に「結果が出なければ中継ぎに」

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:代表撮影】

王会長、城島アドバイザーの熱血指導に「どんどん教えていただきたい」

宮崎キャンプ2日目のソフトバンクは、工藤公康監督がブルペンで武田翔太投手を40分近く付きっきりで指導したほか、王貞治会長や城島健司球団会長付特別アドバイザーが熱血指導する姿が見られた。

キャンプ2日目は午前中から1キロ走2本というランニングメニューに加え、初日から続くスクリーニングテストを実施。午後、和田毅や森唯斗らA組8投手が連日のブルペン投球を始めると、工藤監督は武田のもとに歩みよった。

武田に対して「筋肉ではなく骨で投げろ」と指導した指揮官。その真意を尋ねると「脱力ですね。まだ2日目だし、自分でもいい球を投げようとしていますが、もっと下(半身)が動くようになれば、もっと楽にいい球が投げられるよと話しました」と、アドバイスを送ったことを明かした。

まだまだ伸びしろを感じているようで「もっと体を使えれば150キロは平気で出せる投手。今年に賭ける思いもあるでしょうし、少しでもプラスになってくれればなと思います。14勝もしている投手ですからポテンシャルは高い」。その実力を認めたうえで「まだそんなに変化球を投げる時期ではないし、ストレートの感覚を磨く時期なんで、体を使った投げ方を覚えてくれたら自分を取り戻すことができると思います」と口にした。

ソフトバンク・武田翔太を指導する工藤公康監督【写真:代表撮影】

先発争いの高橋礼に「結果が出なければ中(継ぎ)になるよと話もしてあります」

他の投手に対しても「高橋礼君は牧田君に習ったカーブを習得したいという目的を持ってやれているし、去年よりも下半身も安定している。変な力みもなく、手応えがあるのかなと思います」と評価。高橋礼が望む先発起用には「そこは結果も踏まえて考えていきますし、結果が出なければ中(継ぎ)になるよと話もしてあります。僕としては(先発に)入ってほしい気持ちはありますが、外国人を含めてみんな一線で同じ思いでやってほしいですね」と期待を込めた。

また、メイン球場での野手の打撃練習では、王会長がリチャードに、城島アドバイザーが真砂勇介や上林誠知に熱血指導したほか、小久保裕紀ヘッドコーチが増田珠を手取り足取り教える光景が見られた。

「見ていてうれしく思います。会長もホームランバッターでしたし、そういう長打を打つ選手の魅力は会長が一番ご存知でしょう。会長の言葉でその気になってくれたらと思いますし、これからもどんどん教えていただきたいですね。みなさん、実績のあるメンバーですし、いろんなことが勉強になるでしょう。小久保ヘッドが言うように直後にしっかりメモを取って、部屋で考えてスイングするなりして、身につけていってほしいと思います」

監督、コーチのみならず、会長や特別アドバイザーまでが選手を指導するホークス。城島アドバイザーが「指導方法がぶれないように。(首脳陣の)みなさんで共有して同じ方向に進んでいくことが大事」と話すように、豪華メンバーによる“同じ方向”の熱血指導は選手をしっかりとレベルアップさせることだろう。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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