緊急事態宣言が1カ月延長 飲食店は「経営すごく苦しい」

菅首相は2月2日、臨時の記者会見を開き、東京都など10都府県で緊急事態宣言を3月7日まで延長することを発表しました。緊急事態宣言の1カ月延長が決まった中、都民はどのように受け止めているのでしょうか。

街の人からは緊急事態宣言の延長に前向きな声が多く聞かれた一方で、苦しい状況が続いているのが飲食店業界です。

千代田区内神田にある飲食店「にほんしゅ・ほたる」は午後5時から営業するために昼間から開店準備をしていますが、緊急事態宣言中は客も少なく、仕込んだものがそのまま廃棄になってしまうことも多いということです。店長の山畑晃一さんは「夜の営業は厳しい。1日に1組や2組の日もあるし、全然来ない日もある」と話します。しかし「来ていただけるお客さんにはきちんと対応したいので、お客さんが来る来ないにかかわらず、準備はしないといけない」といいます。

時短営業で赤字営業が続く中、緊急事態宣言の延長によってこの苦しい状態がさらに1カ月続くことになります。山畑さんは「この業界だけでないのは重々承知しているが、経営はすごく苦しい。政治は本当に私たちの痛みを感じてくれているのかなと思う。政治は責任を持ってほしい」と話します。

周辺の飲食店の中には時短営業すら行わず、休業してしまう店も増えてきているといいます。山畑さんは「普通にお客さま同士が仕事終わりに飲める。そういう日常が少しでも早く来るために、政治家がどう判断し動いてくれるのか。考えてもらいたい」と訴えます。

飲食業界にとっては、緊急事態宣言の延長で厳しい日々が続きそうです。

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