『雪崩』直後の中央アルプス千畳敷 長さ数十メートル… 登山者巻き込まれる 関係者が注意呼びかけ「ここは雪崩の巣」

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長野県の中央アルプス千畳敷で先月31日、長さ数十メートルの表層雪崩が起き、登山者が巻き込まれた。

表層雪崩の現場と登山者(千畳敷カール 1月31日午後0時半ごろ撮影) 提供:ホテル千畳敷

関係者は「ロープウエーで標高2600mまで気軽に上がれる千畳敷も冬は雪崩の巣」と警鐘を鳴らしている。

雪崩は写真向かって左側の宝剣岳直下の斜面で1月31日正午過ぎに発生したと見られ、5人パーティーが巻き込まれたが、自力で脱出し、けが人はいなかったという。直後に「ホテル千畳敷」の従業員が写真を撮影、提供された山小屋「宝剣山荘」の支配人がフェイスブックで公開し、登山者に注意を呼びかけている。

千畳敷は、先月27日の好天で雪の表面が溶けたところに新雪が積もり、表層雪崩が起きやすい状態だった。

今回、関係者が「教訓にして欲しい」と話すのが登山ルートだ。千畳敷は「カール」と呼ばれるすり鉢状の氷河地形で冬は雪崩の危険が高く、稜線に向かう登山者はいったんカールの底に降りた後、比較的安全とされる中央部を直登するのが一般的。しかし、写真を見ると、登山者は雪崩の危険が高い左側の斜面を歩いている。

撮影したホテル従業員は、「直接、話を聞いていないので断定は出来ないが、朝一番で左側の岩稜から宝剣岳を目指した上級者パーティーのトレース(足跡)を、後続の一般の登山者が辿ってしまった可能性がある」と話している。

また、写真を良く見ると、雪崩の危険が大きいため立ち入りを規制している左手前の斜面にもトレースがついている。

中央アルプス地区山岳遭難防止対策協会の関係者は「千畳敷の雪は大型連休頃までは常に雪崩の危険はある」と話し、「現地で最新の情報を聞いて、指示に従って欲しい。また、安易に先行者のトレースを辿らず、自ら判断するなど、慎重の上にも慎重を期し、安全登山を心がけて欲しい」と呼びかけている。