〝鷹のレジェンド〟城島アドバイザー「自分の意見が球団にプラスならうれしい」

チームへの熱い思いを語った城島アドバイザー

〝釣り師〟として引退後の生活を満喫していた城島健司氏(44)が古巣ソフトバンクの球団会長付特別アドバイザーとして復帰してから1年が経過した。昨季、チームは4年連続日本一を達成したが、自身を「何でも屋」と称する鷹のレジェンドは、フロントの一員としてどんな役割を果たしていくのか。本紙のリモートインタビューに応じ、緩急自在の〝城島節〟を交えながら熱い思いを語った。

――昨年からフロント入り。チームは4年連続日本一を果たし「強さ」に注目が集まった

城島アドバイザー(以下、肩書略):今のホークスの戦いを純粋に見ていると工藤さん(監督)が投手を整備した。そこが一番のストロングポイントと思う。メカニックのことや技術的なこと、練習方法にも詳しい方。米国で最新のトレーニングも勉強されている。ホークスの投手陣がそれを活用して最高のパフォーマンスを出している。野手もそうなりたい。それぞれのコーチの意見はあっていいが、選手が迷わないために同じ方向でできるようにしていきたいと球団は考えている。その手伝いをしていく。

――昨年は高校生を見たり、米国にも視察に訪れた。外国人選手も含めて編成面でも球団に考えを伝えていく

城島氏:僕に決定権はないですよ。意見を求められたり、メジャーの指導方法だったりを聞かれれば、こうですよと言ったりはします。(米国視察も)今は新型コロナ禍で外国に行けないですが、必要とあれば。「何でも屋」ですから。そういうお手伝いも来てくれと言われれば行くし、見てくれと言われれば見るし…という感じですかね。

――「会長付特別アドバイザー」の仕事は多岐にわたっていて、期待されていると感じる

城島氏:給料の割りに働いているでしょ? 言ってくださいよ、東スポから。もう少し上げた方がいいですよって。

――それはちょっと…

城島氏:大事なのは、選手ってうまくいかない時は不安じゃないですか。何かあった時にすぐサポートしてくれる組織でないといけない。選手って球団にとって宝なんですよ。能力があるからここにいるわけで。自信がなくなった時に球団としての期待の声をかけることも必要だと思う。(王球団)会長が気になっている選手がいて、会長が行けない時に自分が行って「会長が気にかけてたぞ」と言ってあげることも必要だと思うんです。そういう役割もしていかないといけない。

――球団は「目指せ世界一」を掲げている。そこに城島アドバイザーの考えなどは

城島氏:世界を目指すのは俺、関係ないんじゃない? 俺が何かしたらワールドシリーズができるというわけではない。孫さん(オーナー)に言ってもらわないと。でも僕はソフトバンクでは1年しかいなかったですけど、その時から(世界一を目標に)掲げてますからね。その時、僕は選手でフロントのことは分かってなかった。今もすべて分かっているとは言わないけど。自分が思ってたよりも数段、何倍も、素晴らしい組織だと思ってます。

――まだ1年目を終えたばかりだが、フロント内部からの評価も高く、ファンの期待も大きい

城島氏:俺? 俺の耳には入ってないけどな。もうちょっと、みんないい意見はもっと言ってくれんかいな。聞いたら言ってよ。

――将来的にはGM職に…という向きもある

城島氏:それを言ったら三笠さん(GM)がさあ…あまり言わんでね、いづらくなるから。三笠さんとの仲が悪くなったら嫌だから(笑い)。

――冗談として聞いておきます

城島氏:まだ、すべてに足を踏み入れたわけではないから分からないけど、自分を必要としてくれて、自分の意見が何か球団にプラスになってくれたらうれしいことだと思います。これは自分が評価できることではないですから。まあ、少なからず東スポさんの評価があったということで、1票が入ったのでうれしいです(笑)。

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