お雑煮にはかつお菜とブリ!福岡の「新年」あるある3選

お正月の定番といえばお雑煮。

福岡県内では地方によって様々なお雑煮が食されていますが、博多には「博多雑煮」と言われるものがあります。

博多雑煮は焼きあご(トビウオ)でダシを取り、かつお菜やブリなどの具材が入っています。

かつお菜はかつおダシのような旨味が出ることや、漢字で「勝男菜(かつおな)」と表記されるので縁起が良いという理由で入れられています。

ブリについても出世魚で縁起が良いということで具材として使用されていますが、博多ではかつて「嫁ぶり」という、結婚した夫婦の新郎の実家から新婦の実家に、年末になるとブリを送る風習があり、そのブリをお雑煮の具材としたことが起源で使われるようになったとも言われています。

ちなみに、おもちは丸い形のものを焼かずに入れるのが博多雑煮の特徴です。

1月8日から11日にかけて、福岡市の東公園にある十日恵比須神社で正月大祭が開催されています。

およそ300店の露店も出店され、商売繁盛を祈願する人々でおおいににぎわいます。

十日恵比須神社の正月大祭で名物になっているのが福引です。

福引は一回二千円と若干高額ではありますが、「福笹」という恵比寿や鯛のイラストが吊るされた笹とともに熊手、ダルマ、福俵などの縁起物が当たるということで、商売をする人はこぞってこの福引を買い求めます。

福引で当たった景品は次の年まで自宅や会社、店舗などに飾られ、翌年になると、前年に当てた景品を十日恵比須神社に返して、新しい福引をするという仕組みになっています。

ですので、福岡の飲食店では店内に十日恵比須神社の福笹や熊手などをよく目にします。

※2021年はコロナウイルスの拡散防止のため福引は中止となっています

九州や中国地方、関西の一部などでは新年に三つの神社にお参りする「三社参り」が行われています。

福岡でも新年になるとどこに三社参りをしたかなどの会話がよく聞かれます。

どの神社に参拝しなければならないという明確な決まりはなく、福岡ではよく「太宰府天満宮」「筥崎宮」「宮地嶽神社」などが三社参りのスポットとして選ばれます。

その他にも、櫛田神社、愛宕神社、住吉神社、香椎宮、宗像大社などに行く人も多いようです。

ちなみに、三社参りの起源は、朝廷が伊勢神宮、石清水八幡宮、賀茂神社に奉幣する風習を起源とする説などがあるそうですが、はっきりしたことはわかっていないのだそうです。

\----
福岡独自の「新年」に関する風習、ルーツを探ってみたりすると新たな発見があるものですね。

今年はコロナウイルスの影響で例年とは違った新年となりましたが、来年こそはいつもの行事が行われるように祈りたいです。

★山田全自動「福岡あるある」記事の更新を知りたい方はこちら

★山田全自動の記事を音声で聴こう【聴くリパ】♪

<参照サイト>
ブリ、まる餅、かつお菜!博多雑煮| 博多の魅力
-博多のはなし-嫁ぶり・嫁御ぶり―大切にしたい九州・博多の風習 | 博多おぎはら寅吉
博多の豆知識vol.31 商売繁盛を祈って、十日恵比須神社にお参り| 福岡市ホームページ
初詣は三社参り!そんなあなたは福岡人!? | ファンファン福岡

© 株式会社えんメディアネット