アルファードが販売台数3位に! 一方でヴェルファイアが健闘せず……その理由とは!?

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2021年1月に最も売れたクルマが2021年2月4日に発表された。1位から順にトヨタ ヤリス、ついでルーミーとお馴染みの顔ぶれのクルマたちが並んでいる。だが、実は登録車の3位に輝いたのが高級ミニバンのアルファードであった。通常上位にランクインするクルマは200万円台のコンパクトカーが多いため、近年では珍しい結果である。今回はアルファードが3位になったワケを探ってみよう!

トヨタ アルファード

3位に高級ミニバンがランクイン

トヨタ ヤリス, トヨタ ルーミー
トヨタ ヤリス, トヨタ ルーミー

1.2位に輝いた両車は100万円台〜購入できるため台数が捌きやすいというのも納得だが、最低でも352万円、上級グレードでは775万円にもなる高級車アルファードが3位にランクインしているのは驚きである。

シーマ現象なる言葉まで生まれるほど大人気を博した日産 初代シーマ。こちらも500万円以上と高価格帯ながらも飛ぶように売れた

もっといえばアルファードは前年同月比の194.5%アップの1万11台も販売している。バブル期に500万円以上する日産 シーマが飛ぶように売れたこともあったが、残念ながら現在はそんな好景気でもない。一体その理由はなんだろうか。

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ディーラー改革で車種整理広まる

プリウスなど一部車種はかねてより全店舗で取り扱われていたが、全車種はトヨタ史上初

ご存知の方も多いと思うが、これまでトヨタはトヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店と4つの販売チャネルを持っていた。そのためクラウンはトヨタ店で、ヴォクシーはネッツ店、というように各チャネルによって取り扱う車種が決められていたのだ。

販売店統合によりノアはノーマルグレードとエアロモデルをこれまで通りラインアップ, 一方のヴォクシーはノーマルグレードを廃止し、エアロモデルのみを販売している
販売店統合によりノアはノーマルグレードとエアロモデルをこれまで通りラインアップ, 一方のヴォクシーはノーマルグレードを廃止し、エアロモデルのみを販売している

だが、2020年5月より全店舗で全車種を販売するように変更。これにより車種整理も数多く行われるなど、今トヨタは販売戦略を大きく変えている真っ最中である。

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アルファードは5000台以上で推移しているがヴェルファイアは2000台程度とほぼ横ばいの販売台数である

なぜ今この話をしたかと言えば、この全店舗で全車種を取り扱うようになったためにアルファードの販売台数が上がったと考えられるから。というのもアルファードの兄弟車ヴェルファイアは2020年3月以降の販売台数をかなり落としている一方でアルファードが飛躍的に販売台数を向上させているのだ。

販売チャネルの存在はデカかった! そのワケとは?

都内近郊のトヨタディーラーに問い合わせると「全車種を取り扱う以前からアルファードの方が人気が高かった。だが当時はアルファードを扱っていなかったため、ヴェルファイアをどうにか勧めていた」と語る。販売チャネルの存在があったために、今まで両車の差はそれほどなかった可能性もあるのだ。

コンパクトミニバンのフリードを見に行ったらN-BOXを勧められるというケースもあるほど

営業トークだけでこれまでのヴェルファイア人気を下支えしていたとは考えずらいが、妙に納得してしまう筆者もいる。というのは筆者は以前新車ディーラーで販売をしていたのだが、人気車など売りやすいクルマを積極的に進めていたからだ。なにも筆者だけに限らず、ディーラーマンは人気車種や値引き幅が大きいクルマを勧める傾向にあるのだ。

もちろんアルファードの台数が増えた要因はこれだけではないにせよ、これまでアルファードとヴェルファイアの台数が拮抗したのは販売チャネルの存在がかなり大きかったのではないだろうか。それだけに今後アルファード・ヴェルファイアのような兄弟車が存在するモデルはどちらかを廃止する可能性だって考えられる。

製造、販売コストを考えると車種の統廃合はメーカー側から考えると必ず成し遂げたいもの。それだ兄弟車がある車種を検討しているひとは、今すぐ買い替えを検討したほうが得策かもしれない。

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】