ソフトバンク宮崎春季キャンプ第2クールの6日、工藤公康監督(57)が若手投手陣の先発争いに目を細めつつ不安要素を明かした。
この日、ブルペンでは150球を投げ込んだ高橋礼投手(25)の状態をチェック。昨季終了直後に「先発復帰準備」を指示していたサブマリンの順調な調整を喜んだ。先発候補は笠谷、大竹の両左腕も猛アピール中。中継ぎの構想に入るが、昨季二軍で先発として回った3年目右腕・杉山らもチーム事情によっては可能性を残す。
若手の熾烈なアピール合戦を歓迎し、今後さらなる切磋琢磨を望む指揮官。ただ、報道陣から「楽しみが多い」と話を振られると、つい本音が漏れた。
「楽しみなんですけど、不安要素もありますからね。帰ってくれば、の話です。いつ帰ってくるか分からないですから」と現在リハビリ調整中の千賀、東浜の実績組の状態を気にかけた。「早く戻ってきてくれてバシバシ投げてくれれば『よし今年も計算できるな』となるじゃないですか。でも、いないと、なかなかね…」と苦笑いを浮かべていた。
「ある程度のシミュレーションはしておきたい」。育成と投手のやりくりは球界随一の指揮官。得意のリスクマネジメントで、今季もシーズンを通して「最強ローテ」を構築していく。