日本代表は4番でもカープでは…。侍ジャパンの稲葉篤紀監督(48)が7日にコザしんきんスタジアムを訪れ、広島の春季キャンプを視察。東京五輪の中軸として期待する鈴木誠也外野手(26)に「4番候補という私の中での構想がある。今日、本人には伝えさせていただいた」と直接伝えたことを明かした。
鈴木誠の実績や勝負強さを評価した上での通達だが、侍ジャパンの4番だからといって自動的に「カープの4番」となるわけでもない。朝山打撃コーチは「全日本で4番でもウチでは、どこで機能するかを考えながらになる。まだ打順は考えていない。監督、ヘッドと話し合いながらになる」と現状白紙であることを強調する。
打順決定の鍵を握るのは、むしろ他の選手の出来で「(鈴木誠は)走力があって走れる選手なので、どこに置くかはいろいろ考えられる」(朝山コーチ)。鈴木誠にはどの打順でも対応可能な打力と先の塁を陥れるスピードもあるだけに、他の打者の適性や調子などによって打順が決められるという。
そこで注目を集めているのが新助っ人ケビン・クロン内野手(27=ダイヤモンドバックス)だ。この日のシート打撃では来日初の実戦にして3安打を放つなど日本人投手への高い適応力を発揮。このクロンに4番適性があれば、鈴木誠が上位を打つ可能性も出てくる。朝山コーチは「誠也がもう一人いれば(誠也を)1番に置きたい」と冗談交じりに話すほど。その能力の高さゆえにチームでの打順決定はまだ先になりそうだ。