最晩年のアル・カポネ演じたトム・ハーディ 単なる真似ではなく「自由に選べる選択肢が用意されていた」

「カポネ」の写真をもっと見る

最晩年のアル・カポネを描いた映画「カポネ」の2月28日の劇場公開を前に、カポネを演じたトム・ハーディのインタビューが公開された。

インタビューでハーディは、映画「カポネ」を「単に面白いという言葉では語り尽くせない奥の深い物語」「たくましく生きた人間に穏やかな終末が与えられている」と説明。また、「物語も主人公も何層にも重なって、込み入っている。ユーモアのセンスが織り込まれ、深い情感があり、複雑な主人公がいる。カポネはまず刑務所に、そして後には、自分の心に監禁される。私たちは自分が誰だか、もはや思い出せない人間に、その人間が過去に犯した罪の責任を問えるのかどうかを探っている」と、作品のテーマを語っている。

肉体的・精神的な能力の衰えにも関わらず、老いてなお支配的で手に負えない存在のアル・カポネを演じることについては、「これはいかに上手に僕がアル・カポネの真似ができるかを見せる映画じゃない」「最もわくわくしたのは、いったんカメラが回りだしたら、僕には自由に選べる選択肢が用意されていたことだよ。それらの選択肢はいくらかの事実に基づいてはいるけれど必ずしも100%正確ではないんだ」と、撮影を振り返っている。

「カポネ」は、かつて暗黒街の帝王として君臨した伝説のギャングであるアル・カポネの最晩年の姿を、実話を元に新たな視点で描いた作品。服役を終えてフロリダの大邸宅で暮らすアル・カポネは、梅毒が原因の認知症に苦しみ、薄れゆく記憶から自らが作り出す悪夢にさいなまれている。トム・ハーディが病魔にまれていくカポネをすごみをみなぎらせて演じ、マット・ディロンやカイル・マクラクランら個性派キャストが脇を固める。

カポネ
2021年2月26日(金)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
配給:アルバトロス・フィルム
©2020 FONZO, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

© 合同会社シングルライン