UAE火星探査機「HOPE」が軌道投入へ 日本時間2月10日午前0時台の予定

UAEの火星探査機「HOPE」の想像図(Credit: UAE Space Agency)

UAE(アラブ首長国連邦)初の火星探査機「HOPE」が火星軌道に投入されます。軌道投入は、日本時間(以下同様)2月10日(水)午前0時41分ごろ行われる見込みです。その様子は、HOPEミッションのホームページでライブ配信される予定となっています。

「HOPE」は、火星大気の全容を調査、解明するために開発されました。特に下部大気の詳細観測を行い、上部大気と下部大気の相互作用を明らかにすることが期待されています。探査機にはカメラ、紫外線スペクトロメーター、赤外線スペクトロメーターという3つの観測機器が搭載されており、観測を行います。

「HOPE」は、2020年7月20日に種子島宇宙センターから日本の主力ロケット「H-IIA」42号機を使用し、打ち上げられました。今回の軌道投入が成功すれば、アメリカ、ロシア、ヨーロッパ、インドに続く5番目の火星探査ミッションの成功となります。

なお、昨年7月にはUAEのみならず、中国、アメリカも火星探査機・ローバーの打ち上げを行いました。2月10日頃には中国の火星探査機「天問1号」、2月19日午前5時55分にはアメリカの火星探査ローバー「Perseverance(パーセベランス、パーサヴィアランス)」が火星軌道へ投入もしくは着陸をする予定です

Image Credit: UAE Space Agency
Source: HOPE Mission ホームページ
文/出口隼詩

© 株式会社sorae