サイ・ヤング賞右腕バウアーと合意したドジャースに多くの懸念材料 地元紙が指摘

トレーバー・バウアー(ロイター=USA TODAY)

ロサンゼルス・タイムズ紙(電子版)は7日(日本時間8日)に「バウアーの追加および大型契約はドジャースを痛める結果になるかもしれない」と指摘した。ドジャースは5日(同6日)にトレバー・バウアー投手(30)とメジャー史上最高額の今季年俸4000万ドル(約42億円)を含む3年総額1億200万ドル(約107億円)で契約合意して全米を驚かせた。

コラムニストのディラン・ヘルナンデス氏は「見事な取引は望ましくない結果を生むことがある」と、バウアーとの大型契約によるドジャースの不安材料を列挙した。

チームの今季総年俸は2億3500万ドル(約247億円)に迫り、多くの球団が回避するぜいたく税の対象となる2億1000ドル(約220億円)を大きく超えた。そのため、チームからFAとなったジャスティン・ターナー内野手(36)との契約は「見通しが不安定」となったとの見通しを明かした。

今季終了後にFAになるクレイトン・カーショー投手(32)やコーリー・シーガー内野手(26)ら、ドジャースにとって特別な存在の選手との契約にも影響を及ぼす可能性があるのではないかと懸念を示した。多くのファンらも心配しているという。

バウアーはレッズに所属していた昨年ナ・リーグのサイ・ヤング賞を受賞したが、メジャー9年間で防御率が4・18を下回ったことは過去に2度(18年の2・21と20年の1・73)しかなく、性格面も不安があることを伝え、「この契約はギャンブルだ」と、ドジャースに対する苦言とも取れる形で締めくくった。

果たしてバウアーはドジャースのワールドシリーズ連覇の貴重なピースとなるのか、落とし穴となるのか。シーズン終了まで目は離せない。

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